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涼太に着いて向かった先はエレベーター横の小さなカフェスペース。
カフェスペースに一歩足を踏み入れた瞬間、私の足の動きが止まった。
それはすぐ後ろ、エレベーターの前から聞こえた声。
『あそこの社長に会うときだけわざわざスカートに着替えてるって』
『登坂さんが取った契約なのに横取り?』
それはいつも営業部にやって来る総務の女の子2人だった。
『枕営業でしょ?キモチワルイー』
『いろんな男にヘラヘラ話しかけてただの男たらしじゃん』
『ていうか男なら誰でもいいらしいよ、淫乱女』
その言葉を聞いた瞬間、私の足は涼太とは逆の方向に向いた。
『何か用ですか?』
「適当なこと言わないでください」
『はっ?意味分かんないんだけど』
『変な言いがかり辞めてもらえますか?』
「自分達が相手にされないからって変な噂流すの辞めてもらえませんか?」
『意味分かんない』
『ていうか自分だって男に色目使ってるくせにうぜぇんだよ』
ドンッ…
『いったー、何すんのよ!』
私は目の前にいた女の子を突き飛ばした。
その子は横にいた女の子にも当たり、二人して尻もちをついた。
涼太「ちょっ、カレン!何してんねん!」
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作者名:LALA | 作成日時:2021年10月30日 19時