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木曜日。
今日が終われば明日は金曜日。
金曜日が終われば土曜日。
土曜日は今市さんとピザ。
楽しみだな〜。
広臣「おーい、カレンちゃーん」
「は、はい!」
広臣「なんかどっかに飛んでいってたけど話し掛けても大丈夫?」
「大丈夫です!」
広臣「明日ORIONの社長と接待入ったけど行ける?」
「ちょっと待ってください、明日は……大丈夫です!」
広臣「19時からで、いつものお店だから。」
「分かりました!」
スケジュール帳に明日の予定を追加する。
そしてカレンダーを見返して私は無意識のうち首を掻いていた。
視線を感じて顔を上げると目の前にいた亜嵐と目が合った。
出張がなくなった亜嵐は朝から会社にいる。
「なに、そんなに見て」
亜嵐「別に」
「用ないなら見ないで、気持ち悪い」
広臣「ぷっ(笑)」
剛典「亜嵐言われてやんの(笑)」
スケジュール帳を閉じて気分を落ち着かせるため席を立った。
給湯室に行き、マグカップにホットレモンティーを作る。
マグカップを持って戻ろうとしたら、
「あっ、涼太」
涼太「何飲むの?」
「アップルティー」
涼太「めっちゃレモンティーの匂いするんやけど」
「……」
涼太「無意識だから気付いてないのも当然か」
「なにが?」
涼太「ホットレモンティー飲むのも身体を掻くのも」
「……」
涼太「あの頃と同じことしてるよ」
あの頃…
そっか、あの頃も私は……
涼太がそんなこと言うってことはきっと亜嵐から何か聞いたんだよね。
「気のせいだよ。私行くね。」
私は何も話したくなくて無理矢理その場から離れた。
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作者名:LALA | 作成日時:2021年10月30日 19時