LANTANA (ページ24)

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嫉妬ページ24

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新曲のMV撮影まであと3日。

「あった、あった。」

スタジオに忘れた携帯を手にした。

私はサクラちゃんに連絡をし、携帯があったことと今から下に向かうことを連絡した。

携帯を鞄にしまってエレベーターに向かう。

チーン…

「……」

広臣「あっ、かれんちゃん」

『かれんさんお疲れ様です！』

エレベーターの中には臣くんと三代目のスタイリストさんがいた。

スタイリストさんは臣くんの腕に抱きついていた。

広臣「ごめん、先戻ってて」

『分かりました！』

臣くんに笑顔を見せ、私には会釈をして歩いて行ったスタッフさん。

私は臣くんの顔を見ずにそのままエレベーターに足を踏み入れようとした。

でも臣くんに腕を掴まれて私の足は止まり、エレベーターのドアは閉まった。

広臣「待って」

「サクラちゃんが下で待ってるから…」

広臣「なんかあった？」

「なんで？」

広臣「泣きそうな顔してたから」

「ちょっとリハ上手くできなくて…」

広臣「そっか…」

私の腕から離れた手はそっと私の頭に触れた。

少しかがんで私の顔を見て、“かれんちゃんなら大丈夫だよ”と言った。

私は臣くんの後ろ姿を見て呟いた。

「…もう切ろっかな…」

私は無意識に胸下まで伸びた自分の髪を触っていた。

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