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「鮫岡くん!」
鮫岡「朝から元気だな」
「たって初めてのデートだもん!」
付き合って初めての休み。
駅前で待ち合わせをして映画を観に行くことにした。
ていうか、なんか今日のカレン……
鮫岡「いつもと違う」
「違う?あっ、私服だからじゃない?いつも制服だから!」
鮫岡「そっか」
学校の制服かバイト先の制服しか見たことなかったから、私服を見るのは初めて。
学校の制服でスカートは見慣れてるはずなのに、今日着てるワンピースはまたいつもと違う。
鮫岡「なんか…すっげぇ可愛い、似合ってる」
「えっ?…さ、鮫岡くんもいつもよりカッコイイよっ、」
そう少し顔を赤くして言ったカレン。
それがまた可愛いと思ってしまった俺と、カッコイイと言われて喜んでる俺。
自分が照れてるのを隠すために俺はカレンの手を引っ張って歩き出した。
「さ、鮫岡くんっ、手っ!」
鮫岡「いいだろ、付き合ってるんだから手ぐらい繋いでも」
「っ、うんっ!」
一緒のベッドで寝たことあるくせに手を繋ぐのは今日が初めて。
帰りも一緒のことが多かったからいつでも繋ぐことはできた。
でも、今まで手を繋がなかったのは単純にいつも俺がポケットに手を入れて歩いてるから。
だから、なかなかタイミングがなかった。
ただそれだけ。
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作者名:LALA | 作成日時:2023年3月15日 22時