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少し早めに俺と壱馬さんはお店に行った。
20時を5分ほど過ぎた頃、佐々木さんがやって来た。
佐々木「とりあえず食べてからな!」
俺たちは食事を楽しんだ。
俺らの話を嬉しそうに聞いてる佐々木さん。
佐々木さんはAがデビュー前からお世話になってる人。
オーディションを受けてみないかと言ったのも佐々木さん。
俺らにとっても佐々木さんは良きお兄ちゃんだ。
壱馬「あの、Aのことなんですけど、」
なかなか聞けずにいる俺の代わりに壱馬さんが話を切り出してくれた。
佐々木「どこまで知ってる?」
壱馬「報道された範囲しか…慎は?」
慎「俺も同じです。最後に電話した時に、喉の調子が悪いのは去年からって言ってました。」
佐々木「確かにAは治療のためアメリカに行ってるけど、Aの喉の病気は完治しない。」
慎「えっ?」
壱馬「それってどういうことですか?」
佐々木「まだマスコミにはふせてあるから秘密な。Aはバセドウ病っていう病気なんだ。」
慎「それって去年のいつからなんですか?」
佐々木「病名が分かったのは去年の夏。ちょうど初めてのアリーナツアーが始まる直前だった。まぁ、今考えると新人賞獲ったすぐ後から調子が悪かったんだろうな。」
慎「えっ?」
そう言って佐々木さんはビールをイッキ飲みした。
Aは新人賞を獲った後、仕事が一気に増えた。
急遽ソロツアーも決まって佐々木さんから見てもAは毎日大変そうだったと言う。
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作者名:LALA | 作成日時:2023年8月26日 18時