46 ページ46
.
慎「俺、何も知らなかったからAを無理矢理ステージにっ、」
佐々木「まぁ、さっきのはちょっと無理矢理すぎたな」
慎「すいません…」
佐々木「慎は知ってるだろ。Aが俺たちの前だけでも歌うことに苦労したことを。」
慎「はい…」
佐々木「もう少しAの様子を見て行動するべきだったな」
慎「本当にすいませんでした…」
俺は涙を流した。
そんな俺の背中を優しくさすってくれる壱馬さん。
たぶんみんな“何も知らなかったから俺は悪くない”ほう思ってる。
でも、俺はちゃんとこの目で見てた。
笑ってたAがステージに近づいた瞬間、強ばったあの顔を。
だから、悪いのは100%完全に俺だ。
⋮
⋮
⋮
壱馬「そんな顔やとステージ立てへんで」
慎「すいません」
力矢「ステージで輝いてる姿を見せるのが一番いいんじゃない?楽しい場所ってAに教えてあげよう。少しでもまたステージに立ってみたいって思ってもらえるようなパフォーマンスを届けよう。」
慎「はい…」
本番直前までAのそばにいたけどAは目を覚まさなかった。
⋮
⋮
⋮
ライブが始まってすぐにAのいる席を見た。
そこにはAがいた。
俺の方を見て“頑張って”のジェスチャーしてるのが見えた。
その日は今までやってきた公演の中でも一番力が出た。
.
121人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:LALA | 作成日時:2023年8月26日 18時