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「慎さ、告白しなよ」
慎「あのさ、俺の話聞いてた?」
「聞いてた、聞いてた。もしかしたら今の関係壊れるかもしれないけど絶対言った方がいいよ。慎にそこまで思われててその子は幸せだと思うよ。それに、言われてから意識して好きになることもあると思うし。」
慎「…じゃあ、言ってみる」
「うん、頑張れ!」
慎「好きだよ」
「いや、それ私じゃなくて好きな子に言いなよ。練習台とか絶対嫌なんだけど。」
慎「練習じゃない、俺、Aのこと好きだよ。」
「…本気で言ってる?」
慎「本気。最初は普通に仲良い友達だったけど、中2の時にAが他の男と二人で帰ってるの見た時にすっげぇ嫌でその時に自分の気持ちに気付いた。連絡取らない時もあったし、たぶんその時の俺ってすっげぇやな奴だったと思う。それは本当にごめん。でも、俺はAが好き。Aが他の男に気持ち向いてても絶対振り向かせるから。」
「慎…」
言っちゃった。
これでついさっきまでの俺とAの関係も終わりか。
これからどうなるんだろう。
「…私の好きな人ってさ、すっごいダンスが好きでいつもダンスのことばっか考えてるんだ。ダンスしてる時は本当に幸せそうな顔してて、そんな姿を見るのが私は好きなんだ。」
慎「うん…」
「めちゃくちゃ喋るわけじゃないし、いつも眠そうだし、勝手に“遠くなった”とか言って距離置かれて、あの時は本当に意味分かんなかったし悲しかったけど、毎年初日の出は一緒に見てたんだよね。」
慎「えっ、」
「私の恋、叶っちゃったみたい」
それって、そういうことだよね?
「私も慎が好きだよ」
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作者名:LALA | 作成日時:2023年8月26日 18時