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慎「飲まないの?」
「飲んだことない」
慎「そうなの?」
「別に飲んだらダメってわけじゃないけど、喉のこともあるから飲まない方がいいかなーって。」
あれからいろんな話をして気付けば日付が変わっていた。
のんびり酒を飲む俺とココアから紅茶にチェンジして飲んでるA。
慎「ちょっと飲んでみる?」
「んー、ちょっとだけ飲んでみようかなー」
俺は冷蔵庫からもう1本酒を取り出した。
慎「はい。飲めなかったら俺が飲むから置いといて。」
「慎は飲んでも変わらないね。」
慎「ハイペースじゃないし、アルコール度数もそんな高くないからね。」
「ふーん…」
プシュと音を立てて開いた缶チューハイ。
慎「お酒デビューおめでとう、乾杯。」
「かんぱーい」
一口飲んだAの反応をうかがう。
慎「どう?」
「意外と美味しいかも…」
慎「まぁ、チューハイだから感覚的には炭酸ジュースって感じ?」
どうやら飲んでいたチューハイを気に入ったA。
ハイペースってわけじゃないけど、そのままそのチューハイを飲み進めた。
その結果……
慎「もう寝る?」
「うん…」
どうやら酒を飲むと眠くなるらしい。
眠すぎて歩けないのか“連れてってー”と言われ、仕方なくお姫様抱っこして寝室に運んだ。
慎「ゆっくり寝ろよ」
「うーん…」
半分寝てんじゃん。
部屋を出ようしたら、“まことー”と呼ばれ振り返るとAがこっちを見て言った。
「まことー、ありがとー、好きだよー」
慎「はっ?」
しかしAからの返事はなく、もう夢の中だった。
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作者名:LALA | 作成日時:2023年8月26日 18時