愛を込めて花束と腕時計を 2 (ページ2)

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you.

玲於くんとケンカして家を出た次の日、私は会社に来ていた。

佐藤さんに呼ばれたからだ。

「話ってなんですか？」

佐藤「昨日林がLDHの仕事でミスした。すぐ俺が対処したから大丈夫だ。」

「そうですか…話はそのことですか？」

佐藤「違う。湊もう一度LDHの担当に戻ってくれないか？先方は湊の作品を気に入って湊を選んだ。林ではダメらしい。」

「でも…」

佐藤「湊でなければ契約を切ると言われた」

「それは会社のために戻れということですか？」

佐藤「それもある。でも俺は湊の気持ちを尊重する。やりたくないならやらなくていい。契約切られたらまた新しく取ればいいだけだ。」

「……」

佐藤「誰かに必要とされるのは嬉しくないか？誰かが自分の作品を喜んでくれるのは幸せじゃないか？」

「はい…」

佐藤「すぐに返事しなくてもいい。年内休みと伝えてあるからゆっくり考えてくれ。それまでは俺が対応するから。」

「分かりました…」

佐藤「……湊、大丈夫か？」

「なにがですか？」

佐藤「なんかあったんだろ？顔では隠せても花は正直だぞ。」

「……」

佐藤「まぁそんな湊の作品も嫌いじゃないけど、やっぱり俺は湊が心から楽しんで相手も笑顔になるような作品を作ってるときが好きかな。」

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