愛を込めて花束と腕時計を 1 (ページ3)

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「あっ、この辺で大丈夫です」

“いくらですか？”って聞かれる前に俺は金を払って一緒に降りた。

「あ、あの！お金！あと、なんで降りたんですか！」

玲於「俺ん家もこの近く。あとお金はいらない。俺が無理矢理乗せたようなもんだし。」

「でも…」

玲於「家どこですか？送ります。」

「いや、そんな、大丈夫です！」

玲於「送りたいから送らせてください」

「わ、分かりました…」

そしてまた特に会話もなく歩く。

歩くこと5分…

「あっ、ココなんで、ありがとうございました」

玲於「えっ、マジっすか？」

驚いた…

「なにかありましたか？」

玲於「俺もこのマンションです」

まさかの同じマンション。

彼女も驚いていた。

さすがに階までは一緒ではなかったけど。

「今日はありがとうございました」

玲於「いえ、」

そう言って彼女は5階で降りた。

あー、なんで名前聞かなかったんだろう。

なんで連絡先聞かなかったんだろう。

そんなことを考えながら俺は8階で降りた。

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