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pm 21:55
「そろそろ帰る」
剛典「奢るからあと一杯飲まない?」
「家に待ってる人がいるから」
剛典「それって男?」
「そっ、男」
彼女はチェックをし、キッチンにいる直己さんと直人さんに挨拶をして帰って行った。
直人「男ね〜」
剛典「直人さん知ってるんすか?」
直人「うん、知ってるよ」
剛典「付き合ってどれくらいなんすか?」
直人「確か大学3年の時からだから、もう1年半ぐらいかな?」
剛典「直人さん詳しいっすね」
直人「よく話すからさ」
剛典「まさか好きとか?」
直人「好きだよ」
剛典「えっ…」
直人「岩ちゃん驚きすぎ!好きだけど俺には忘れられない人がいるからさ。そっちの人の方が好きだし大切だから。」
付き合って1年半の彼氏がいてその彼とは同棲をしてると。
いや、週末だから泊まりに来てるだけかも。
待てよ、泊まりだったら早く家に帰るよな。
てことはやっぱり同棲!?
直人「岩ちゃん、どうした?すっげぇ難しい顔してるけど。」
剛典「大丈夫っす。俺も帰ります。」
直人「その子は?」
剛典「すいませんけど、俺が帰ったあとに起こしてタクシーで帰らせてあげてください。」
俺は横で酔って寝た女をそのままにして家に帰った。
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その日、俺は懐かしい夢を見た。
近所の公園に捨てられてた子犬。
俺は毎日子犬に会いに行きエサをあげてた。
家では飼えないから誰か優しい人に拾われますように。
子犬のもとへ通い初めて1週間後。
子犬は俺と同い年ぐらいの女の子に抱かれて行ってしまった。
女の子は凄く優しく笑ってて、子犬もその子に懐いてるようだ。
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作者名:LALA | 作成日時:2022年3月31日 15時