夜を呑む (ページ37)

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９：誘発ページ37

あっという間にクラス替えが終わり、私は2年5組になった。
見事に全員と離れた。
まあ仕方ない、進学クラスなのは力くんと一仁くんだけだし、また来年に期待すればいい。
1年生の入学式を終え数日経ち、私は顧問の武田先生から入部届けを受け取った。

「今年は4人だけですね〜」

「去年の半分になっちゃったね」

「あとから減らないといいんですけどね…」

4枚の入部届けを見て、クラスと名前を確認していく。
マネージャー希望の子は居ませんね〜、と2人で笑いながら廊下を歩く。
澤村くんに入部届けを渡せば、少ないな…と顔を引き攣らせていた。

「おーい、A〜」

「はーい？」

「なんかサッカー部の先輩がさ〜、話あるって言ってるからちょと来てくんね？」

わかった、と返事をしてAは断りを入れ、同級生らしき男子の後を追う。
モテるな〜と呟く菅原。
そして澤村を肘でつつくのも忘れずに言葉を続けた。

「大地〜そろそろ危ないんじゃないの？」

「はぁ？なにがだよ」

「この間も昼休み告られてたじゃん」

澤村はたまたま教室の窓から見えた、男子生徒に頭を下げるAの姿を思い出していた。
後から清水に聞けば、どうやら告白されていたようで、それを断っていたそうだ。

「Aちゃん、告白全部断ってるらしいけど」

「あー、確か彼氏居るんですよね」

「え？」

「え？」

「え？」

_________え？