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一瞬だった
ゆっくりと向かってきた視線が私のとぶつかった瞬間
足先から脳天までが一直線になって、私は自発的に動こうとしていないようだった
背筋と指先にビリビリとした感覚が宿る
鼓動は早く、息は荒く
それでも彼の瞬きがスローモーションに見えるくらい捕らわれていた
?「………大丈夫ですか?」
不意に声をかけられて私を取り戻した
やっと足先まで血が巡った
自分の手が震えて息も荒くなっていることに気づいて恐怖を自覚した
私はようやく動いた足を無理やり動かして逃げ出した
その時は恐怖から逃げ出したのだと思っていた
でも今考えれば目の前の大きすぎる存在から逃げていたのだと分かる
彼の瞳に囚われている間、私の身体はそれを運命だと叫んでいた
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entp(プロフ) - さりさん» はじめまして。数ある作品の中から見つけていただきありがとうございます。マイペースに更新していきますので、お手隙の際にまた読んでいただけると嬉しいです。 (1月17日 14時) (レス) id: d4cdfd0d9c (このIDを非表示/違反報告)
さり(プロフ) - はじめまして!久しぶりにこんなに続きが気になってドキドキするお話に出会いました!!これからの展開が楽しみです!更新楽しみにしています! (1月17日 10時) (レス) @page8 id: 7d088c8d2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:entp | 作成日時:2023年12月18日 23時