【HUNTER × HUNTER】白蜘蛛

30話 過去編 ページ34

no-side

自分が嫌いな少女は思った

_____真逆の性格になれればいいのに、と




そんなある日_____


少女の中にもう1人の人格が生まれた


その人格は少女と全く同じ容姿で唯一違う所は髪の色

少女の黒髪とは正反対の真っ白な白髪


少女はその人格を白(しろ)と呼び
もう1人の人格は少女を黒(くろ)と呼び合い
2人はとても仲良くなりました


少女は毎日心の中で白と話した
少女にとって白はまさになりたかった理想の姿
笑顔で明るくて強い、そんな白という存在が自分の中にいる事が少女にとってとても嬉しかった




〖大丈夫？またやられたの？〗


父親から暴力を振るわれる度白は少女を慰めていた


【うん、大丈夫だよ】

〖黒はもっと抵抗すればいいのに。妹だってかばう必要なくない？〗

【私もそう思うけど出来ないの。白と入れ替われればいいのにね·····】

〖しょうがないじゃん！！私たちの何故か入れ替われないんだから〗


そう言うと少女は落ち込む

それを見た白は少女の頬を両手で挟む



〖でも私だって黒を慰めてあげることぐらいはできるよ〗

〖だから笑って！！〗

〖生きていけば絶対いいことあるんだから！！〗

そう言って少女を笑わせた



白-side

私が存在出来ているのは黒のおかげだ

私はただ黒の精神が壊れない為に造られた
所謂都合のいい存在

それでも黒が私を必要としてくれているだけで私の存在価値が見出されていることを感じる
それがとても嬉しい


あなた(黒)が私を望んでくれるなら私は何でもする




だから私を求めて







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そしてこの地獄のような生活は最悪の形で終わりを迎えた

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