りんりんりん ページ14
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『あーもう暗いってばー』
レッスンも仕事もなかったその日は、朝から学校へ向かった。
遅れを取り戻そうと、ぎゅうぎゅうに突っ込んだ授業を終えて事務所に寄っていればもう夜遅い。
早く帰ろう、と駅の方へ足を向けた時腕を掴まれた。
琳「Aちゃん何してんの？」
『琳寧…』
振り返った先にいたのは琳寧だった。
久しぶりに会えた琳寧との会話は弾み色々なことを話していれば、駅に着くのはとても早かった。
名残惜しい気分になって居たら突然、
琳「Aちゃん俺送ってく！」
なんて、路線が違うのにとんでもないことを言い出す始末。
『は、え、いいって！琳寧電車違うでしょ？』
琳「えーでも心配だもん」
突拍子もないけど琳寧の優しさからだとわかっているその言葉はとても嬉しかった。
けどこんな時間だし、琳寧の親御さんにも心配をかけるからと強く説得すれば渋々納得してくれた。
琳「ねぇ本当に気をつけてよ？」
『大丈夫だって、駅から家まですぐだし』
琳「でも…」
『ほら、電車なくなっちゃうから帰るよ』
琳「…絶対変な人についてっちゃ駄目だよ！じゃーね！」
手が取れるんじゃないかってくらいブンブンと振って私に背を向けて走っていた琳寧を思い出して小さく笑うと、目の前の男性に見られて気付く、電車の中ということに。
慌てて顔を引き締めるも、時既に遅しだろう。
恥ずかしいなぁなんて思っていればタイミング良く最寄りに着いたものだから、逃げるように電車を飛び降りれば携帯が震えた。
琳「りんりんりん、Aちゃん琳寧だよ！最寄り着いた？大丈夫？」
相手は琳寧だった。
心配で電話したのとか送っていけばよかったとかなんか色々言ってるのを聞きながら歩みを進める。
『大丈夫だって、それに琳寧のお陰でもう家の前だよ』
琳「本当？あーよかった、マジで心配した」
『心配してくれてありがとう』
琳「お礼なんかいいの！でも今度は絶対送るから！」
呆れたようにはいはいと返せばもう！なんて、少し拗ねちゃったみたいで、そういうところ本当に年上？と疑う。
家に入るよ、と伝えればちゃんとあったかくして寝てねおやすみ！と最後まで優しくて心配性な琳寧。
つい、頬が緩んだ。
ガチャリ、と開いた扉の先にはこっちゃん。
梢「あ、やっと帰ってきた。Aおかえり…って、にやにやしてんの？」
『ただいま。あのね、』
本日、恵花家で琳寧の株が爆上がりしたのは言うまでもない。
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翡翠(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます。現実に追いつくにはまだまだ先は長いですが、暖かく見守っていただけますと幸いです。美紀様もウイルスにはお気をつけください。温かいお言葉ありがとうございます、身に染みました。これからもこの作品をよろしくお願い致します。 (2020年5月21日 22時) (
レス) id: 2604510154 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 瑞稀君と涼君と優斗君寄りのオール寄りのオール担当です最高です更新大変だと思いますが頑張ってください応援してますコロナウイルス流行ってるので気を付けてくださいね (2020年5月17日 15時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翡翠 | 作成日時：2020年5月16日 18時
