十戒の少女【七つの大罪】Ⅱ (ページ3)

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そのよんじゅうななページ3

貴「……………あれ？」

私は心臓を潰されていなかった。

メラスキュラ「ｼｬｧｧｧｧｧｧ！」

貴「メラスキュラ!?その姿…嫌いなんじゃなかったの？」

メラスキュラ「嫌いよ。可愛くないもの。でも心友を守るためなら仕方ないじゃない。メリオダスは逃がしちゃったけど許してね。」

そんなの当たり前だよ。そんな口調だった。

メラスキュラは私を助けるためなら仲間であろうと遠慮はしないとそう言った。

そして私は気が付いた。

私の心臓を潰そうとしていたバンはメラスキュラの口に咥えられていた。

エレイン「バンを離して！」

私は助けに行こうとするエレインの前方に周り首を締め上げた。

貴「……随分と窶れてるんだね。こんな状態で来たの？」

エレイン「くっ………」

エリザベス「エレインを離しなさい！」

貴「はぁ………」

私はエレインをキングのシャスティフォルに向けて投げる。

キング「う、わわっ」

キングは慌てて第10形態に変え、受け止めた。

まぁ、そうなるとは思っていたけれど。

そして私はエリザベスの前に降り立つ。

貴「さっきから煩いね？」

エリザベスも私の圧力を感じたらしく怯えの表情を見せた。

貴「貴方はいいよね。メリオダスのそばに居るだけで彼の生きる目的っていう面で役に立てるんだからさ。」

エリザベスは怯えていたかと思ったら私に不思議そうな目を向けた。

私はそれを無視して踵を返した。

直後。

ゼルドリス(A。聞こえるか、俺だ。)

貴(ゼルドリス？何か用？)

ゼルドリス(報告がある。お前と俺と兄者以外の十戒と連絡がつかなくなった。)

貴(あ、メラスキュラは一緒にいるよ。蛇化してるから通信できないだけだと思う。それより今七つの大罪と交戦中なんだけど。)

ゼルドリス(そうか。じゃあ一旦切るぞ。悪かったな。)

ゼルドリスが悪かったなって言った………!?

どういう風の吹き回しなの？

メラスキュラ「……ｱｱｱｱｱｱｱ！」

貴方「…メラスキュラ!!」

マーリン「ふむ…いいものが取れたな。」

私はまた心友(なかま)を助けられなかったことに絶望した。

私の意識は暗闇の中に堕ちた。