十戒の少女【七つの大罪】Ⅱ (ページ18)

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そのごじゅうななページ18

貴『んー…どこ行った？』

エリザベスを探しに来たのだが。

逃げ足が早いのか何だか知らないが、どこにも見当たらない。

貴『魔力サーチとか欲しいな…こういう時…』

などと呑気なことを考えていると、目の前をチャンドラーが従えている魔物が飛んで行った。

どうやらエリザベスを捕まえに来たみたいだ。

てか、チャンドラーのやつ大罪人二人はどうしたんだろ。

当てもないので、何となくその魔物について行くとディアンヌとかいうヤツの方に走っていくエリザベスを見つけた。

貴『あ。みーつけた。』

すると、ディアンヌがエリザベスを追いかけている魔物に気がついたのか「危ない！」と声をかける。

しかし、時すでに遅し。

魔物はエリザベスの前髪を巻き込み、彼女の額に切り傷をつけた。

その時、私の背中に悪寒が走った。

嫌な予感がした。

エリザベス傷つけたとかメリオダスにバレたら殺されるかもしれない。

え、やばい。

そして焦った私は技を放ち、魔物を黒焦げにした。

それを見たエリザベスは「何やってんのこの人」みたいな顔で私の方を見る。

……ついでにディアンヌも。

ディアンヌ「えっと…ボク達の味方なの？敵なの？」

と、ごもっともな質問を投げかけられる。

当然私の答えは…

貴『違うよー。ただ、エリザベスのこと傷つけられたって知ったらメリオダスに殺されるって思っただけー。』

ノーだ。

エリザベス「そうですか…では私はもう行かなければならないので。」

その場を颯爽と立ち去ろうとするエリザベスの腕を掴む。

貴『ダメだよー。私はメリオダスに貴方を連れ戻すよう頼まれたんだからさ。』

そう言うとエリザベスは驚いたようだった。

それと同時に私は感じ取っていた。

仲間の一人が堕ちていくのを。