真夏の少年 ２

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悟「ねぇねぇ！！みんな来て！」

動画を見ていた悟が大きな声でみんなを呼び集めた。

動画には山田理事長が花火大会の復帰を求めて演説している場面が写し出されていた。

竜二「やっぱりお前らのゲルハルトまますげぇな！」

竜二がそういうも、明彦と和彦に笑顔はない。

悟「よかった！ね！」

悟も嬉しそうに三平に尋ねる。

三平「まぁなるようになるさ！」

あまり嬉しそうではない三平。

和彦「三平さんは…花火大会復活して欲しくないの？」

三平「そりゃ…して欲しいよ」

悟「だったらさ…もっと怒ったりすればいいのに！」

三平は何も言わずまたカードの制作を始めた。


ある日のお昼

男子の体育が終わってお昼休みが来る時間。
Aはいつものように竜二と篤が来るのを待っていた。
しばらくして竜二が帰ってきた。
が、篤の姿が見当たらない。

『あれ？篤くんは？』

Aが聞くと竜二は口笛を吹きながら視線をあっちこっちに飛ばす。

『え…どうしたの？』

竜二「俺口硬いから！」

意味わからないことを言い始めた竜二。

竜二「それより！なんで弁当ふたつもあんの？」

Aの前に置かれた2つのお弁当。

『あ、これは…昨日篤くんにお弁当作るって約束したから…作ってきたんだけど』

竜二「なぁぁっ！？あいっつ、二股しやがってぇぇぇ」

『二股？』

竜二「なんでもねぇぇ！！！」

『そっか…笑
よかったら、竜二くん食べる？？』

竜二「！！！いいの！？」

『うん！』

Aがお弁当を手渡しすると笑顔で食べ出す竜二。

『…(篤くんが好きって言ってた唐揚げ…頑張ったのにな)』

Aは少し悲しそうな表情で竜二に渡したお弁当を見つめた。

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