真夏の少年 ２

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放課後…沙織は1人東村に言われた作曲作りに追われていた。

沙織｢…はぁ｣

『沙織…？』

沙織｢あ…A｣

沙織は声をかけてきた人物がAだとわかると途端に笑顔になった。

『新曲作り？』

沙織｢…うん…でも中々出来ないんだよね｣

『大変だね…東村先生に無理強いられてない？』

沙織｢まぁ…強引ではあるかも｣

Aの言葉に沙織は苦笑する。

『沙織は…自分の曲好き？』

沙織｢え？｣

『何となくだけど…沙織、もしかしたら今作ってる曲は自分らしくないとか思ってたりしないかなって…』

沙織｢…｣

『東村先生がなんて言おうと…沙織が歌いたい曲を作ればいいと思うよ？

沙織はどんな歌が歌いたい？どんな曲を作りたい？』

沙織｢…悟((ﾎﾞｿｯ｣

沙織が小さく呟く。

『悟？』

沙織｢あっ違くてっ！……あのさ、前から聞きたかったんだけど…Aって悟のことどう思ってる？｣

『悟くんの事？』

沙織｢好き？｣

『そりゃ…友達だからね…もちろん好きだよ！』

沙織｢そうじゃなくて…！異性として！恋愛感情！｣

沙織の勢いに言葉を失うA。

沙織｢多分だけど…悟は…Aの事好きだと思う

だから…ちゃんと悟の事ちゃんと真剣に向き合って？｣

沙織がAの肩を掴みそう言い残すと荷物を持って教室を出ていった。

『悟くんが…私を好き？』

Aの脳裏に過ぎるのは悟の顔。

でも、何故か篤に後ろから抱きしめられた時の事も脳裏に過ぎった。

『なに…この気持ち』

Aは1人教室でドキドキと鳴る鼓動に悩まされていた。

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