私、自分嫌いなんで【俺のスカート、どこ行った？】

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その時、ざわざわとした空気の中…後ろの扉を叩く音が響き渡る。

明智と東条も、そして釣られるように君澤も振り返る。

先生達も扉の方を見つめて、恐る恐る様子を見に行く。
先生が扉を開けると……太陽の光をまといながらうっすらと見えるシルエット……。

｢なに？ここ土足禁止なの？脱がなきゃいけないのかしら…これ？足冷えるんだけど…｣

そう言ってまっすぐこちらに向かって歩いてくる、光から外れたそのシルエットは徐々に姿を現し……生徒達はますます困惑した目でその人物を見つめる。

そして、そのまままっすぐ舞台の方へ歩いていき、マイクをとる。
いきなりのことで先生も慌てて止めようとするも

｢え、なに？私の出番でしょ？｣

｢あ、まぁそうですけど…｣

そう言うと生徒達の方を向いてしていたサングラスを外しながら…

原田｢どうも…原田です｣

と言い放った。

生徒達含めその場にいた誰もが困惑でざわつきがさっきよりも大きくなる。

原田｢私はそこに座ってらっしゃる校長先生に呼ばれて来たんですけど…｣

先生方は驚きの視線で平然と座る校長先生を見つめる。

東条｢あれがうちの担任？｣

後ろの明智の方を振り向く。明智は何も言わず黙って原田を見つめている。

東条｢まじ…やばいおっさん来ちゃったじゃん…笑｣

君澤『……』

ザワつく生徒達を、先生達が止めに入る。

原田｢はーい、はいはいっ！あのね、今人が喋ってるからねっ｣

原田がざわつく生徒達を沈めようと言葉を投げかけると…

東条｢"あのね"…って笑 だってオネェ言葉じゃあ〜んっ｣

東条が大きな声で原田に言い放つと周りの生徒達も釣られて笑い始めた。

｢きも〜い｣などと言う言葉も飛び交う。
｢ブスっっ｣という言葉も響き渡る。

その言葉を聞いた原田は一旦マイクを口から離す。そして……

原田｢聞きなさいよっ！！クソブス共がっ！｣

途端にシーンとなる体育館。

原田｢あんた達ね、私を見て笑うのは勝手だけどさ…そうやって他人馬鹿にして笑ってるあんた達の方が…よっぽどブスだからね？はい、ニヤニヤブス。はい、スカシブス。｣

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