私、自分嫌いなんで【俺のスカート、どこ行った？】

《番外編》東条とお出かけ ページ27

君澤『東条何味食べる？』

東条｢ん…｣

なぜこの2人がこのような状況になっているかと言うと……。

遡ること、本日のお昼休み。

君澤が、一人席でケータイをいじっていた時

｢ねぇねぇっっ！！君澤っ！クレープ好き！？｣

と、食い気味に聞かれたため……君澤は『まぁ…』と答えると2枚の紙を渡された。

君澤『なに…』

｢うちらさ、今日行けなくて…ちょうど2枚余っちゃって…君澤行ってくれない？｣

君澤『…えぇ……なんで私なの？』

｢誰か仲良しの子誘ってもいいから！｣

と強引に押し付けられた、クレープの無料券。
ため息をつきながら券を眺めていた。
そして、周りを見渡して誰かにもう1枚を譲れないか探した。
そして、1人……君澤はその人物に近づいた。

君澤『ねぇ……』

東条｢なに…？｣

東条に話しかけ、隣に座る君澤。

君澤『東条はクレープ好き？』

君澤の質問に何度も瞬きし、｢は？｣と聞く東条。

君澤『クレープの無料券を貰ったんだけど……さすがにさ、2つ食べられないし……東条クレープ好きかなって』

東条｢…別に嫌いじゃないけど…さっ｣

君澤『じゃあ決まりっ！一緒に行こ』

その君澤の言葉に東条は、驚いた。

東条｢え…待って、俺と君澤の2人で行くの？｣

君澤『うん…だって2枚しかないもん』

そう言うと、何かを考え始め小声でブツブツ言いながら明智の方をちらりと見た。
明智は特に気づく様子もなく男子と話している。

東条｢行く｣

君澤の目を見て言い切る。

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