私は…大切な人たちを守るために「薄桜鬼 黎明録｣

血 ページ10

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龍之介｢…たく…なんでここまで俺が掃除しなくちゃなんねぇんだよ｣

『ごめんね、龍之介君。手伝ってもらっちゃって』

龍之介｢っ…別にいいけどさ｣

｢うわぁああああん─！｣

龍之介｢！？｣

総司｢勇坊！？どうしたの？｣

『なにか、あったの？』

勇｢うわぁん！怖いよぉ！お姉ちゃん！｣ｷﾞｭｯ

『…よしよし。大丈夫だよ。ほら、行こっ』

龍之介｢なんだ、あいつは？｣

総司｢この家の子｣

龍之介｢ふーん｣

総司｢…！｣

龍之介｢ん？…！？｣

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新八｢俺達はその不逞浪士どもが逃げ込んだ旅籠に押しかけたんだが…番頭に止められたんだ｣

山南｢止められた？｣

新八｢ああ。お前らはどこの命令でやってるんだ、町方を通せ、の一点張りでな｣

土方｢それで浪士どもを逃がしちまったのか…｣

『…(兄上…)』

総司｢人を斬った後なのに一君は随分落ち着いてるんだね｣

斎藤｢…｣

総司｢…｣

『…？』

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総司｢…｣

『総司君？』

総司｢…Aちゃん。どうしたの？｣

『ちょっと、様子が変だったから心配になって…』

総司｢…こっち、おいでよ｣

『…』ｺｸｯ

総司｢…Aちゃんは、さっきの一君見てどう思った？｣

『どう？』

総司｢怖いとか…｣

『…人を斬るのは間違いではないと…私は思います』

総司｢…！｣

『でも。斬って良い命と、斬ってはならない命があると思います。私には、どっちが正しいのか、かわりませんが』

総司｢…やっぱり、Aちゃんはすごいね｣

『えっ？』

総司｢なんでもないよ｣

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