【MHA】RE:SET【男主】 (ページ5)

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5回目ページ5

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皆の戦闘訓練は実に見応えのあるものだった

ただ一戦目が色々と激しく、緑谷くんは大怪我を負った

放課後になり、皆は戦闘訓練での反省会をするらしい

参加してない俺には無縁な話だ

「爆豪！待てよ！」

切島くんが声をかけるが無視して教室を出ていく釣り目くん、爆豪って言うのか…

そういえば訓練終わってからずっと俯いていたし、負けたのがそんなに悔しかったのだろうか

帰り支度を整えたので俺も教室を出ようと席を立つ

「楪さん、よろしければ意見を聞かせてくれませんか？」

俺の前の席の…確か八百万さんだっけ

「俺の意見…？」

「はい！今日は残念ながら訓練に参加出来なかったみたいですので、お話だけでもと思いまして」

胸元に手を当て、お上品に微笑む彼女にどうしようと心が揺れる

クラスの人達と馴れ合うつもりはないのに…

「ご迷惑でしたか…？」

良心にグサリと言葉が突き刺さる

「い、いいよ…」

「ありがとうございます！」

ぱあぁと表情を明るくし、俺の手を取ったと思ったら引っ張られる

「おお緑谷来た！！！おつかれ！！」

切島くんが帰ってきた緑谷くんに声を掛ければあっという間に囲われている

「見学してた人だよね」

「…あぁ、はい」

透明なのに服だけ浮いてるおそらく女子と、尻尾の生えた男子の元へ連れて行かれる

「葉隠透！よろしくね！」

「俺は尾白猿夫」

「楪藍色です…」

「なんで敬語？タメでいーよ！」

表情は見えないのに人当たりの良さそうな雰囲気が出てるのは凄いと1人感心する

「今日なんで見学してたんだ？」

尾白くんにそう聞かれあぁ、それが知りたかったのかと声をかけられた理由に納得する

「…怪我してて実践は無理なんだ」

「そうだったんですね」

嘘は突き通せば本当になる、誰かが言った台詞を借りる

怪我なんてしてないし、実践は出来るけど禁止されてるなんて言えないもんな

「そりゃ大変だね～」

「早く治るといいな」

何の疑いもなく俺の言葉を信じてくれる人達にチクリと心が痛む

皆優しい、ヒーロー志すくらいだもんな、身を粉にして人を助けたい人達なんだ

人を傷つけることしかできない俺とは大違いだ

これからどう身を振っていこう、ぼっちを貫きたいんだけどな

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