【MHA】RE:SET【男主】 (ページ36)

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35回目ページ36

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涼しい目元、スッとした鼻筋、凛とした雰囲気なのに華やかさのある綺麗な顔立ち

切島は初めて楪の瞳の色が蜂蜜色であるという事を知った

少し離れた席の女子高生であろう数人が、楪を見て黄色い声を上げる

「あっ雄英の」

「ヘドロの」

「ほら、体育祭で拘束されてた子よ」

楪とは違う意味で視線を集める爆豪

客たちの囁きは爆豪の怒りをさらに焚き付けた

「うるせえ！！！モブ客どもは黙ってクソめしでも食ってやがれ！！！！」

「お客様」

叫んだ爆豪の肩をつかんだのは、いかつい体格の店員

ネームプレートには店長の肩書がついている

「他のお客様のご迷惑になりますので、もう少しお静かに……」

しかし、言葉だけで爆豪の怒りが止まれば、地球はもう少し平和になっている

「うるせえ！！俺も客だろうが！！！！」

「他のお客様にご迷惑をかけるお客様は、お客様ではございません。そして当店は、クソめしも出しておりません」

そうして爆豪たちはファミレスを追い出された

去り際、店長に頂いたウエットティッシュで楪は不快感から開放された

服まで濡れなかったのは幸いだ

「てめーらがデクの話なんかするからだ！！つーか全部クソデクのせいだ！！！」

「落ち着け、爆豪！！」

じゃ、じゃあまたなー！とあわてて去っていく友人たち

「コーラかけられたこと謝られてない」

「うるせえ！！」

ヒートアップする爆豪を押さえながら切島は思う

入学当初からすれば、爆豪も少しは落ち着いたような気もする

緑谷も自信ができたようが気がする

けれど爆豪の導火線が長くなるのは、しばらく先のような気がする

…楪の顔を見たら、きっとクラスの女子は騒ぐだろう

本人も自覚はないようだし、当分このことは触れずにいようと胸にしまうことにした

切島のバッグの中にある教科書とペンケースの出番はもう少し先になりそうだ

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