【MHA】RE:SET【男主】 (ページ21)

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20回目ページ21

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「止めてくれ……もう……僕は……」

「やめて欲しけりゃ立て！！！」

「ごめんっ轟くん…！」

ヒーロー殺しに血を舐められ動けなくなる緑谷

「なりてぇもんちゃんと見ろ！！」

悲壮感漂う飯田へ向けて轟は叫んだ

目の前に迫るヒーロー殺し、轟は炎を出し攻防する

「氷に炎、言われたことはないか？」

「〝個性〟にかまけ挙動が大雑場だと」

炎を掻い潜り、刃が腹部へ向けられる

そこへ飯田が立ち上がり、ヒーロー殺しの刀を蹴り上げた

刃は折れ、畳み掛けるように蹴り入れる

その速さにヒーロー殺しは距離を取った

「飯田くん！！！」

「解けたか、意外と大したことない〝個性〟だな」

「…よかった」

安堵の表情を浮かべる3人

「轟くんも緑谷くんも楪くんも関係ない事で…申し訳ない………」

「またそんな事を…」

動けないせいで地面を這いつくばる緑谷

「だからもう、二人にこれ以上血を流させるわけにはいかない」

啀み合う飯田とヒーロー殺し

「感化されとりつくろおうとも無駄だ、人間の本質はそうや易々と変わらない」

「おまえは私欲を優先させる贋物にしかならない！〝英雄(ヒーロー)〟を歪ませる社会のガンだ。誰かが正さねばならないんだ」

随分と大それたことを語るじゃないかヒーロー殺し

轟が飯田へ耳を貸すなと言うが、その本人はそれを受け入れ前を向く

「俺が折れれば、インゲニウムは死んでしまう」

「論外」

炎と氷で攻撃するもヒーロー殺しは躱してしまう

「馬鹿っ…！！ヒーロー殺しの狙いは俺とその白アーマーだろ！応戦するより逃げた方がいいって！」

未だ動けない様子のヒーローが止めようと意見を言うも、敵はそんな隙与えてくれはい

「クロ！ヒーロー殺しだけを攻撃するんだ、いいな！」

楪が突然何かを叫ぶと路地先へ向かって走り出す

その背を轟が庇うように炎を出すが、2本のうち1本しか止めることが出来ない

「ぐっ！」

右の上腕にナイフが刺さり、痛みに一瞬顔を歪ませた

だが楪は止まることなく走り続ける

轟はそれを見届け、ヒーロー殺しの様相が変わったことに気づく

楪はナイフを無理やり引き抜き、道端に捨てる

「ハァッ…」

だらりと血が流れだすが気にせず走る

誰か、誰かプロのヒーローはいないのか

辺りを見渡すが中心部に集まっているせいか見当たらない

煙の立つ方へ、急ぎ走っていると黄色いマントに黒いマスクの爺さんが走っていた

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