【MHA】RE:SET【男主】 (ページ19)

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18回目ページ19

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職場体験3日目

意外と平和な保須市、キューブ曰く都心に比べたらなぁと呟いた

「今日は他事務所と提携して警備に当たります」

警備と言うなのパトロールだ

今日は銀行前など軽犯罪が起きやすい所を中心に回るらしい

「わ！！」

目の前で子どもが転けてしまう

「大丈夫？」

つい近づいて立ち上がせれば、痛みのせいか少し目に涙を溜めている

「だいじょぶ！」

よく見たらオールマイトの柄入りTシャツを着ていた

「うん、偉いね」

しゃがんで泣かない強い子ども(ヒーロー)に言葉を送ればコクリと頷く

後ろの方から母親であろう女性が駆け寄ってきた

迷子じゃないようで一安心、そう思った時だ

凄まじい騒音、立ち昇る黒炎、人の悲鳴

「！？」

振り向いた先にはUSJ事件の時にいた能無の亜種みたいなのが数体いた

「は…？！」

「ノワール！市民を避難させろ！！」

「っ！お母さんも走って！！」

キューブの声にハッとして、俺は即座に子どもを抱え母親と走り出す

「あれ、ねぇなにっ？！」

怯えた様子の子どもが俺の服をぎゅっと掴む

「安全な所へ連れていくから」

能無たちからだいぶ距離を取った所で子どもを降ろす

「お母さんと絶対離れないで」

「う"ん"っ」

「ありがとうございます！」

お母さんが子どもの手を引いて離れていく

それを見送り、俺はまだ避難してない人がいないか探すため来た道を戻る

キューブの事だって心配だ

人の流れに逆らいながら進んだその先で、俺は呆然とした

炎は更に広がり、建物は損壊、暴れる能無と

目から血を流し倒れるキューブの姿

「あ、あ…」

能無は俺に気づいていないらしく、倒れているキューブへと手を伸ばす

「やめろおぉ！！」

俺が叫びながら手を伸ばしたその瞬間

ズシャシュッ

能無の上半身が引き裂かれ動きを止めた

『ヤメロ、ヤメロッ』

「クロ…」

クロが能無へ攻撃し、バラバラの塊になった

今のうちだ、と倒れるキューブを持ち上げ引きずりながらも戦線を離れる

防衛戦を敷いているヒーローに出会い、負傷しているキューブを預けた

「ここはヒーローに任せて、貴方も避難しなさい！」

プロの人間に言われ、ぐっと歯を握り締めたが俺は従うしかない

『マモ、レ』

俺の背後にクロの声が響く

「な、」

慌てて振り返ればクロは何処かへと飛んで行く

「こら！何してるの！！」

ヒーローの呼び止める声が聞こえるが、俺はクロを追って走り出した

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