【MHA】RE:SET【男主】 (ページ13)

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13回目ページ13

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1時間程の昼休憩を挟んでから午後の部が始まるらしい

俺は昼食を取るべく席を立ったはいいが…

…曲がるとこ間違えたか、壁面一緒だからわからん

「あ」

「あ？」

曲がり角でばったり爆豪くんに出くわした

ただのクラスメイト、特に親しいわけでもないしここはスルーでいいだろうか

「…」

目を逸らし横を通り過ぎようとしたらなんと手を掴まれた

「な、なにっ？！」

「お前〝個性〟なんだ」

ジィっと赤い瞳が真っ直ぐ俺を見つめる

わざわざ手を掴む必要は？もしかして逃げたら爆発するぞって脅しか

個性…なんて説明すればいいんだよ

答え倦ねている間に俺は爆豪くんの後ろを見てハッとする

俺は無理やり手を振りほどき、爆豪くんを押し退けた

ガリッ

先程まで爆豪くんが居た場所に、引っ掻き傷の様な跡が残る

『ナン、デ』

クロは真っ黒なのっぺらぼうの顔を俺に向け首を傾げる

「今すぐ消えろ！」

俺の言葉を聞いてクロはサラサラと形を砂に変え消えていく

「ごめん」

俺はまた顔を俯かせて、その場から逃げ出そうとした

「待てや！」

なんでまた、俺の手を掴むんだよ

「…離してくれ」

「説明しろ、今のなんだよ」

消えろと言ったからか、クロがすぐ姿を現すことはない

何処まで話したらいいんだろう、死んでも生き返る人間なんて気持ち悪いよな

「今、のは…」

話す気になったのを察してか爆豪くんは腕を離してくれた

人に触れられたのなんて久しぶりで、その部分だけ妙に熱くて変な気持ちになる

「俺の〝個性〟は、俺以外に見えない分身を操る事が出来るんだ…だけど俺に何かあると、さっきみたいに勝手に攻撃する」

「だか、ら」

「だから人の事避けてたのかよ」

ビクリと肩を揺らしてしまう

だって図星だ

「ﾁｯ」

爆豪くんは舌打ちをして俺から離れていく

「ば、爆豪くん！〝個性〟の話誰にも」

「しねえよクソが」

少しホッとしたのもつかの間、その足を止めて振り返る

「クソ髪が、てめェの事気にしてた」

「え…」

爆豪くんはそう言い残して今度こそ去って行った

クソ髪、クソ髪って誰だ…

交友関係なんて知らない、そう思った時に騎馬戦でのやり取りを思い出す

！そういえば爆豪くん切島くんのことそう呼んでた

入学初日の件から切島くんを避けていたけど、悪いことしたな

話してみるべきなんだろうけど

怖いなぁ…

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