【MHA】RE:SET【男主】 (ページ2)

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2回目ページ2

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「よし、トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し除籍処分としよう」

「はあああ！？」

入学初日立ちはだかる大試練に生徒達は闘志を燃やすこととなる

「〝Ꮲlus(更に) Ultra(向こうへ)”さ」

「全力で乗り越えて来い、こっからが本番だ」

順に行われていく体力テストの種目

それぞれが〝個性〟を活かして記録を伸ばしていく

皆が一つは大記録を出す中、俺と緑のもさもさくんの現状はイマイチ

最下位は以前俺だがもさまさくんは何処か焦った様子でボール投げに挑む

結果は酷いもので、どうやらもさもさくんは〝個性〟の制御が出来ていないらしい

それを聞いて少し親近感がわき、興味を持つ

ブツブツと何かを呟いた後思い切り投げたボールは土煙をあげながら勢い良く飛んでいき

705.3mと良い記録を残した

だが投げた指先は腫れ上がって変色している

痛みのせいか目に涙を溜める彼を見て顔を思わず顰めた

釣り目くんが苛立ちを纏いもさもさくんに詰め寄ろうとしたが、先生の特殊合金の捕縛武器に絡まれ動きを止める

そうして回ってきた俺の番、先生がボールを持つ俺へと近づいたきた

「お前も真面目にやれ、合理的に欠ける」

「…はい」

目立つのは避けたいけど、何もしないのも悪目立ちするか

ズズッ…と足元から黒い砂が渦状に立ち昇り形を形成していく

『ナニスル』

約2mの黒い人間の形をした生き物は楪に問いかける

周りの人間はその存在に驚くどころか見えていないようだ

「投げろ」

そう言って渡したボールを素直に受け取る黒い幽霊

傍から見たらボールは宙に浮いており、信じられない勢いで突然飛んでいった

数秒後、端末が鳴り映る数字は819.0m

先程までこれと言って〝個性〟をみせなかった少年の行動に一同ザワつく

黒い幽霊はサラサラと溶けて消えてしまう

仕方無しに2回目は自分で投げ、記録は伸びることはなかった

そうして残りの種目も黙々と済ませ全種目が終了した

もさもさくん改め緑谷くんは青ざめた顔で俯いている

「口頭で説明すんのは時間の無駄なので一括開示する」

「ちなみに除籍はウソな」

ウソ、その言葉を聞いて誰もが目を見開いた

そうだろうなと思いながら1人順位の結果を見つめる

最下位には楪藍色の名前があり、大人の都合に巻き込まれたクラスメイトに同情した

「これにて終わり、教室にカリキュラム等の書類あるから目ぇ通しとけ」

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