【MHA】RE:SET【男主】 (ページ1)

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1回目ページ1

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澄み渡る青空の下、爛々とした表情で真新しい制服に身を包んだ新入生たちは続々と学校の門をくぐる

そんな生徒たちとは反対に俯いたまま重い足取りの1人の少年も、昇降口から広い校舎の一角にある教室へと向かう

1－Aと書かれた大きすぎる扉へ近づくと何やら出入り口が騒がしい

生徒達の後ろに少年が立っていても誰も気づかず、話は盛り上がる一方

「今日って式とかガイダンスだけかな？」

チャイムも鳴っているのに気づいていないのか動く様子もない

少年は何も言わずその場で立ち尽くしていると、いつの間にか足元に寝袋が転がっていた

「先生ってどんな人だろうね。緊張するよね」

「お友達ごっこしたいなら他所へ行け」

「ここは…ヒーロー科だぞ」

突然声をかけられた男女の生徒は少年へ一度視線を向けるが足元の寝袋から顔を出す男を見て固まる

シーーン…と静まり返った教室に寝袋を脱ぎながら入っていく男の後に少年も続く

「ハイ、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君たちは合理性に欠くね」

この場に居る、つまりそれは男がプロのヒーローであることを指す
生徒たちも見慣れぬヒーローの男に困惑している様子だ

「担任の相澤消太だ。よろしくね」

しかも担任という事への驚き、そこへ更に畳み掛けるように寝袋から体操着を取り出す

「早速だが、体操着(コレ)着てグラウンド出ろ」

突然の出来事ではあったが、生徒たちは指示に従い体操着へ着替えるべく動き出した

「俺もですか」

「当たり前だ」

少年…否、楪藍色は不安げな表情を浮かべ渋々更衣室へと向かった

これからあるであろう入学式やガイダンスを飛ばして行われるものはなんと個性把握テスト

〝自由〟な校風を売り文句に〝先生側〟もまた然りと正した

中学の頃から行われてる〝個性〟禁止の体力テストを先生は文部科学省の怠慢と言い、手本に目付きの悪い少年が指名される

「死ねえ！！！」

健全ではない台詞と共に凄まじい爆音と風に飛ばされたボールは空高く登っていく

ピピッと端末が鳴り表示されたボール投げの結果

「まずは自分の『最大限』を知る、それがヒーローの素地を形成する合理的手段」

「なんだこれ！！すげー面白そう(・・・・)！」

「〝個性〟思い切り使えるんだ！！さすがヒーロー科！！」

ワァッと歓声をあげる生徒達に対し「面白そう…か」と呟く先生

「ヒーローになる為の三年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい？」

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