【BTS】はじまりのおと【男主】 (ページ17)

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TN1「うわ…」

TN2「盗み聞きとか、さすが日本人は最悪だな」

その目はかつて受けた軽蔑的なもの

僕は何も言えずにただ黙る

TN1「おいユンギヤ、そいつ日本人だから関わらないほうがいいぞ」

SG「ふーん」

TN2「さっさと戻ろうぜ」

ユンギ氏以外の訓練生が宿舎を去って、僕はやっと動くことが出来た

早くタオルだけ取って練習に戻らなければいけない

SG「なぁ、日本人って本当？」

ズキリ、胸の奥が痛む感覚

「ハーフです、父親が日本人。3年前まで日本に住んでました」

SG「へぇ、まあ俺そういうのどうでもいいや」

「…ユンギ氏は気にしないでくれるんですか？」

SG「面倒くさいじゃん、シウォナはシウォナでしょ」

その言葉に救われた

ありのままで見てくれる人はいるんだ

「ユンギヒョンって呼んでいいですか」

SG「ん？いいよ」

ユンギヒョンは用が済んだのかそれだけ言って宿舎を出る

痛んだはずの胸が今はあたたかった

たぶん今頃、あの2人が他に言いふらしていることだろう

でも１人でも僕を見てくれてる人がいるだけで強くなれる

あぁ、大人になったな僕はなんて誤魔化した

案の定、練習室に戻ると僕を見る目が変わった人が数人

ナムジュン氏が何か言いたげに僕を見るけど、気づいていないフリをした

今日もきつい練習が待っている

－RM side

休憩時間、宿舎に戻っていた練習生の一人が大きな声で話し始めた

TN1「おまえら〜シウォナって日本人なんだって」

この言葉にその場にいた全員が反応したが

中には興味無さそうに聞き流す者、顔色を変えて詳細を聞く者等態度は様々

僕はあまりいい気持ちにならなかった

シウォナは何もしていないのに、むしろずっと努力をしている彼を避難する奴らの意味が理解出来ない

注意しようかと思った時、シウォナが練習室に帰ってきた

場の空気に本人も聞いてしまったんだと思い胸が痛む

声をかけようかと思ったが目を逸らされてしまう

どうするべきか悩んでいるうちに練習は再開した

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