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千年余り前、呪術全盛の平安時代には呪術師の中でも突発した家柄が台頭した
御三家に並ぶ名門の竜胆家の者は呪符の扱いに長けており、かつて存在した破壊と滅亡を司る鬼神��
最凶と謳われたその鬼は死してもなお強力な呪いを遺し、その肉塊は現在でも特級呪物として封印、管理されている
呪いに当てられた竜胆家の子孫達は、血の様に赤い朱色の髪が交じるようになった
12年前、司が相伝の術式「印唱術式」を継承してることが発覚
目の前で母親を殺され、竜胆家の庶子となった
正妻と当主の間には2歳になる子どもが居るのにも関わらず、妾の子を引き入れたのを快く思わなかった正妻は司の事を酷く嫌悪し
食事を抜く、閉所に閉じ込める、着替えに虫の亡骸、幼い子どもには辛い様々な嫌がらせをした
司が7歳になった頃、嫡男が相伝でなかった事を使用人を通じて知ってしまう
その日を堺に嫌がらせと稽古は過度な物になっていった
稽古で出来た怪我の手当はされず、食事には腹痛を起こす程度の毒を盛られ、冬に真水を浴びせられた
真水を浴びた次の日、高熱を出したにも関わらず稽古を強要されたこともあった
妾の子、厭らしい、穀潰し、相伝でさえなければ、母親の様に無様に殺されたいか
毎日の様に周りの人間に言われて、心も身体も擦り切れてしまいそうだったある日
外部から反転術式を使える医者を呼んで治療までされ、古くから親交している狗巻家へと出掛ける事になった
初めて会ったのは、狗巻の屋敷で迷子になったのがきっかけだった
「…参ったな」
父に連れられ次期当主としての顔合わせの挨拶もほどほどに、大人達で話し合うものだから暇を持て余したので手洗いにいくと嘘をついて少し散策をする
それは良かったが意外と入り組んだ形をしている屋敷を歩いているうちに迷ってしまった
長い廊下を歩いていると近くの部屋から物音が聞こえ、道を訪ねようと思って襖越しに声をかける
だが返事はなくて、もう一度声をかけるがやはり返ってこない
失礼とわかってはいるが襖を勝手に開けて中を覗き込む
「っ…！」
「勝手に開けてごめんなさい。ちょっとお尋ねしたく、て…」
謝罪を述べながら下げていた頭を上げ、言いかけていた言葉がゆっくりと止まる
その部屋には同じ歳くらいの男の子が居た
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新(プロフ) - 雪見だいふくさん» 雪見だいふく様コメントありがとうございます。作品へ好感を持ってくださり私自身もとても嬉しいです。実は先日、貴方様の作品を拝見しておりました。まだ六本木のくだりまでしか読めていなので、この後ゆっくり読みます！雪見だいふく様の作品の更新も心待ちにしてます (2020年12月4日 21時) (
レス) id: 683216893f (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく(プロフ) - 初めまして、いつも楽しく読ませていただいております。とても素敵で引き込まれる作品でとても大好きです！お身体に気をつけて新様のペースで更新頑張ってください (2020年12月4日 14時) (レス) id: 3dc274e14b (このIDを非表示/違反報告)
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