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8話、 ページ9

一人で商店街をふらふらしていると、伊藤君の姿を見つけた。

「伊藤君!」
「……あ、Aちゃん」

伊藤君の手元を見ると女性物のマフラーが。

「ふふ、京子ちゃんにプレゼント?」
「あぁ、まだクリスマスには時間あるけど悩んじまってさ」

はは、と照れた様に笑う伊藤君が羨ましくなる。いいなぁ、恋人へのプレゼントで悩むとか。


「あのさ、京ちゃんから聞いちゃったんだけど……Aちゃんって今井のこと好きなの?」
「………………えっ?!」
「あ、もちろん京ちゃんに今井って事は言って無いよ?!Aちゃんは幼馴染としか言ってなかったみたいだから」
「え、あ、う、…………気遣いありがとう…………」


ぶわぁあと顔が熱くなるのを感じる。きっと赤くなっていることだろう。

「えーと…反応を見るにまじっぽいね」
「…………う、そうです……京子ちゃんには内緒でお願いします…」

京子ちゃんに相手が知られたら私を思ってくれるが故に何かやってくれてしまいそうで怖い。
例えば勝俊に突撃して「Aのことどう思ってるんだ」って聞くとか……


……やりかねない!
想像してぶるる、と身体を震わせる。


「大丈夫、言わねぇよ。でもさ、あのーなんと言うか……」
「なんで今井なんか好きなの?って?」
「…や、わりぃ。失礼だよな」
「ふふ、良いよ。言われ慣れてるし自分でも思うから」


恋愛相談をした友達にも、告白してくれた男の子に断りを入れた時も、みんなに言われた。


「今井のどこがいいの?」って。


確かにあいつは馬鹿だし女の子に弱いしデリカシーが無い。

自分でも時々「なんでこんなのが好きなんだろ」って思う時もあるけれど、

私が困ってたら助けてくれるし、私が泣いてたら不器用ながらに慰めてくれる。
喧嘩だって強いし、一緒にいたら自然に笑える。


「……なんでだろうね、気づいたら好きだったから分かんないや」

ふふ、と笑えばそっか、と笑い返してくれる伊藤君。


「あ、そういえばAちゃんはなんでここに?」
「んー強いて言えば幼馴染を探しに、かな。私から会いに行かないと、きっと会えなくなっちゃうから」

同じ学校でもなく恋人でも無い私達は、どちらかが会おうとしなければ多分ずっと会わないようになる。

そうならないように、私はこうして商店街をぶらつくのだ。

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黒にゃん - 幼馴染み・・・いいですね( ^ω^)! (2018年12月1日 15時) (レス) id: 624e52af4e (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - 卵さん» 更新を楽しみにして下さっててとっても嬉しいです!自分のペースで頑張っていこうと思います、ありがとうございます! (2018年11月29日 16時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!今後の展開は...どうなることやら笑 更新頑張っていきます! (2018年11月29日 16時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
- この小説が好きでずっと読んでます!次の展開がどうなるのか楽しみにいつも更新されるのを待っています!更新つかれない程度に頑張って下さい! (2018年11月29日 12時) (レス) id: db533c903d (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 最初から読ませていただいてます!今井さんと谷川が好きなので、読んでいてとても楽しいし嬉しいです笑今後の展開も気になります!更新頑張ってくださいね! (2018年11月28日 23時) (レス) id: a54f0b350e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わらびもち子 | 作成日時:2018年11月17日 12時

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