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23話、 ページ25

(谷川 side)


Aさんと別れた後走り回って今井さんを探していると、とある喫茶店でぼけーっとしているのを見つけた。



「今井さん!!!」
「………谷川」
「もうアンタ今度はAさんに何したんです?!」
「A……なっなななななんだよ?!?!べ、べべべ別になにもしてねぇよ!!!!」


Aさんの名前を出した途端、耳まで真っ赤にして慌てる今井さん。

…………ん?

これは、もしや……?

不安と期待を胸に抱きつつ、何があったのかを聞いた。









「あっちゃー…今井さん、気持ちは分からんでもないですが……」
「な、なんだよ?!俺もよく分かんねーんだよ急に、なんか、あいつが……」


女みたいな表情するから……ともぞもぞ喋る今井さん。
指つんつんしても別に可愛くないです今井さん。


とりあえず喫茶店を出ていつもの河原へと向かい、二人で並んで座る。


今井さんがボーッとしながら小石を川に投げ入れると、ぽちゃんと軽い音が辺りに響いた。


「……今井さん、どうするんですこれから」「……」
「……このままだともう会話も出来なくなりますよ。良いんですか?それで」
「……」
「今井さんとりあえず石投げんの辞めてもらって良いですかね」


石を投げるのを辞めた今井さんは、ゆっくりと口を開いた。

「だってよ…今までとなんか違うんだよアイツ……」
「先に変わったのはアンタの方ですよ。いきなり幼馴染やめるとか言って」


あの時のAさん可哀想だったな〜と言えば言葉を詰まらせて気まづそうにする今井さん。


「今井さんはどうしたいんです?Aさんと、これからも関わりたいのかそうでないのか」
「俺、は……」


暫く黙り込んだ後今井さんはぽつりと呟いた。



「Aに、隣にいて欲しい」



「っ?!ぉおおおおお!!!今井さんんんん!!!!!!」


感動して思わず今井さんの肩を揺さぶれば、少し恥ずかしそうになんだよ、と口を尖らせていた。


良かった、これでようやく二人はハッピーエンドに……!
長かった……!!!非常に長かった……!!!!


相手の気持ちにも自分の気持ちにも長いこと気づかなかった少しお馬鹿なこの人のおかげで、どれだけAさんや俺が苦労したことか……!!


「よし、善は急げですよ今井さん!早速Aさんに会いに行きましょう!」
「お、おう!そうだな!!」




彼女こ家に向かうため、夕焼けを背景に俺達は走り出したのだった。

24話、→←宣伝です。



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黒にゃん - 幼馴染み・・・いいですね( ^ω^)! (2018年12月1日 15時) (レス) id: 624e52af4e (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - 卵さん» 更新を楽しみにして下さっててとっても嬉しいです!自分のペースで頑張っていこうと思います、ありがとうございます! (2018年11月29日 16時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!今後の展開は...どうなることやら笑 更新頑張っていきます! (2018年11月29日 16時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
- この小説が好きでずっと読んでます!次の展開がどうなるのか楽しみにいつも更新されるのを待っています!更新つかれない程度に頑張って下さい! (2018年11月29日 12時) (レス) id: db533c903d (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 最初から読ませていただいてます!今井さんと谷川が好きなので、読んでいてとても楽しいし嬉しいです笑今後の展開も気になります!更新頑張ってくださいね! (2018年11月28日 23時) (レス) id: a54f0b350e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わらびもち子 | 作成日時:2018年11月17日 12時

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