14話、 ページ15
｢おいA、今日明美と買い物行くけど来るか？｣
｢あ、ごめん！もう三橋君来てくれちゃってるから……｣
ここ数日、三橋君はあの宣言通り毎日学校まで迎えに来てくれていて、放課後はいつも二人で遊んでいる。
｢…そうか、分かった。
お前、最近三橋さんと仲良いよな｣
｢あーうん、そうかも｣
｢……例の幼馴染は良いのかよ？｣
｢……うん。色々あってね、諦めることにしたの｣
｢ちょ、A！諦めるって、本気で言ってんのかよ？！｣
｢やめな明美。Aが決めたんなら口出しは出来ないよ。……まぁ今度話聞かせてよ｣
私の肩をポンと叩いて教室を出ていく京子ちゃんと、私を心配そうに見ながら京子についていく明美ちゃん。
二人には話さなくちゃ、って思ってるんだけど、中々ね。
あんな理由で突き放された自分がなんだかみっともなくて、悲しくて。
元幼馴染のアイツはほんとに私のことどうでもよかったんだなーって、最近改めて思う。
アイツにはあれから会ってない。今まで会えてたのも私が商店街に行っていたからだし、あっちに会う気が無いんだから当然会わない。
きっとこのまま時間が経って、高校卒業して、街ですれ違っても気が付かないくらいに他人になってしまうのだろう。
ふいに見た時計は私が思っていたよりも遅い時間を示していて、慌てて三橋君の待つ正門へ向かった。
｢三橋君！ごめん！｣
｢ん〜？全然へーき」
待たせたのに全然気にする素振りを見せず、ひらひらと手を振ってくれた。
今日は三橋君が本屋に行きたいと言うのでお店に向かって歩き出し、たわいもない雑談をする。
｢それでね、京子ちゃんが……三橋君？｣
話の途中で突然足を止め、真っ直ぐ前を見る三橋君に違和感を覚える。
何を見ているのだろうと思い視線を辿ると、
｢……勝俊｣
小さく、口の中で呟いた。
｢……行こっかAちゃん｣
｢あ……うん｣
｢待てよ三橋！！！｣
｢……んだよ｣
｢なんでAと一緒にいる｣
｢は、なんでって、遊んでるからですぅ。デートの最中なんで邪魔しないでくださーい｣
｢は？！デートだと？！？！｣
ぐりん、と首を動かして私を見てくる勝俊の視線から逃れる様に顔を逸らせば、不思議そうにする谷川君が視界に入った。
そんな谷川君と目が合い、困ったように笑えば向こうからは訳が分からない、という表情を返された。
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黒にゃん - 幼馴染み・・・いいですね（ ＾ω＾）！ (2018年12月1日 15時) (
レス) id: 624e52af4e (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - 卵さん» 更新を楽しみにして下さっててとっても嬉しいです！自分のペースで頑張っていこうと思います、ありがとうございます！ (2018年11月29日 16時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます！今後の展開は...どうなることやら笑 更新頑張っていきます！ (2018年11月29日 16時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
卵 - この小説が好きでずっと読んでます！次の展開がどうなるのか楽しみにいつも更新されるのを待っています！更新つかれない程度に頑張って下さい！ (2018年11月29日 12時) (レス) id: db533c903d (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 最初から読ませていただいてます！今井さんと谷川が好きなので、読んでいてとても楽しいし嬉しいです笑今後の展開も気になります！更新頑張ってくださいね！ (2018年11月28日 23時) (レス) id: a54f0b350e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わらびもち子 | 作成日時：2018年11月17日 12時
