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10話、 ページ11

「てかさ、勝俊どうやって家入ったの」
「今朝おばさんにAをよろしく〜って言われてな。鍵渡された」
「、は?!」

ほら、返すと差し出された鍵は紛れもなくウチの鍵で。
……おかーさん…なにしてんの……


親の行動に呆れるが、勝俊が来てくれたことは素直に嬉しい。


「おら、早く寝ろ」
「もう寝飽きちゃったよ。なんか面白い話ないの?」

ベッドにごろん、と横になりながら勝俊を見る。


「おっ前無茶振りにも程があるだろ……んん、最近はデカい喧嘩もねぇしな……」
「じゃあ三橋君と伊藤君とかの話は?」
「はぁ?!お前、なんでアイツらの話なんか聞きたいんだよ?!」
「ちょ、もう、うるさい……頭に響く…」
「あ、わ、わりぃ」


「……別に理由は無いけど、折角知り合ったんだから仲良くなりたいじゃない」
「仲良くならなくて良し!!!伊藤はともかく三橋はひどいヤツだぞ?!」

勝俊のバカでかい声はズキズキと痛む頭に良く響いて、思わず耳を塞ぐ。

「もーだからうるさいってば……じゃあいいや、三橋君達の話じゃなくっても。」
「ふん!!頼まれたってそんな話はしねぇ!!!」
「だからうるさいってば……」


その後は谷川君の話や紅高の話をしてくれて、私は勝俊を布団の中から見つめながら話を聞いた。



「……ん、」

目を覚ますと部屋が暗くなっている事に気がつき、時計を見ていつの間にか夕方になっていた事を知った。


机の上には汚い字で書かれたメモ。

『無理すんなよ!! 勝俊』


「ふふ、ばか。……変なとこで優しいんだから」


字を指で軽くなぞってからメモをそっと引き出しにしまう。


幼馴染で良いの。

だって今もこんなに幸せなんだもの。

ランクアップは望まない。



…………そう、思っていたのに。

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黒にゃん - 幼馴染み・・・いいですね( ^ω^)! (2018年12月1日 15時) (レス) id: 624e52af4e (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - 卵さん» 更新を楽しみにして下さっててとっても嬉しいです!自分のペースで頑張っていこうと思います、ありがとうございます! (2018年11月29日 16時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!今後の展開は...どうなることやら笑 更新頑張っていきます! (2018年11月29日 16時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
- この小説が好きでずっと読んでます!次の展開がどうなるのか楽しみにいつも更新されるのを待っています!更新つかれない程度に頑張って下さい! (2018年11月29日 12時) (レス) id: db533c903d (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 最初から読ませていただいてます!今井さんと谷川が好きなので、読んでいてとても楽しいし嬉しいです笑今後の展開も気になります!更新頑張ってくださいね! (2018年11月28日 23時) (レス) id: a54f0b350e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わらびもち子 | 作成日時:2018年11月17日 12時

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