38話。 ページ41
頬を軽く叩かれる感触がして、重たい瞼を開けていく。
｢おーい、大丈夫〜？ねぇねぇ起きてよ〜｣
｢…………なんのつもり？｣
もぞ、と身体を動かそうとして気がついた。腕がベッドの足に縛り付けられている……
あ、起きたぁ！と不自然なくらいニコニコして話すこいつは気味が悪い。
｢んーと、自己紹介するね！俺は紅野で、こっちのパーマがゴローちゃん。んでそっちのおハゲがイワタちゃんで、君の隣にいるのがユタカちゃんだよ｣
｢はぁ……｣
まるで友達を紹介するみたいに自己紹介をされて、拍子抜けする。
｢で？お前なんて言うの？｣
ゴローとかいうやつが声を掛けてくる。こっちはニコニコというよりニヤニヤしてる。
｢……｣
｢えー！だんまり？早く教えてちょうだいよ〜｣
｢ねぇ。私を餌にするって言ってたけどさ、大して効果ないと思うよ｣
｢あは、そんな事言われても三橋と伊藤を庇ってる様にしか思えないんだよね。
さ、おねーさんのお名前は？｣
たとえ腕が使える状況だったとしても、4人いるコイツらに勝てるとは到底思えない。
その辺のチンピラとは雰囲気が違うし。
ここからの脱出を諦め、一つ舌打ちをして口を開いた。
｢……柳生A｣
｢Aちゃんかぁ。可愛い名前だねぇ｣
｢…どーも｣
｢やぎゅーちゃん可愛げねーよなぁ！普通もっと泣き喚いたりするもんじゃない？｣
｢それねー！！俺らのこと怖くないの？｣
こいつらは……イワタとゴローだったか。
目の前でわいわいと話しかけてくるハゲとパーマにイラつく。
｢は、怖いとか怖くないとか言ってる場合じゃないでしょ。私アンタらに捕まってる状態だからね？無駄な体力は使いたくないの｣
｢あはははっ！確かに賢明な判断かもね！面白いなぁ、Aちゃん。俺気に入っちゃったかも。
……んじゃまー俺達そろそろ三橋と伊藤探しに繰り出してくるから、いい子にして待っててね？｣
そう言い残して紅野を初めとする4人はどこかへ行ってしまった。バタン、とドアの閉じる音を聞いては、と息を吐き出す。緊張感でじわりと汗が滲む。
鍵は掛けていないようだったが、腕を縛られているため何もする事が出来ない。
とりあえず状況を確認しよう。
あいつらは4人で行動している。
話を聞くに、東京から千葉まで三橋と伊藤君を探しに来た。
私は今拘束されていて自由に動く事が出来ない。
｢……クソみたいに最悪ってところかな｣
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わらびもち子(プロフ) - まいかさん» わー！間違えてましたね！ご指摘ありがとうございます！！ (2018年11月22日 17時) (
レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
まいか(プロフ) - 42話の相良君のセリフ「お前ら二人料理してやろうか？」じゃなくて「お前ら二人立てねえようにしてやろうか」です (2018年11月22日 17時) (レス) id: 60967a6998 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - カナリアさん» そう言って頂けて嬉しいです！！ありがとうございます！ (2018年11月21日 23時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア - おもろい！更新見たいです!!!楽しみにしています!!! (2018年11月21日 1時) (レス) id: 207c22caf3 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - 御堂さん» 楽しみって言葉がとっても嬉しいです...！更新がんばります！ (2018年11月17日 16時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わらびもち子 | 作成日時：2018年11月10日 21時
