35話。 ページ37
映画館について行ったりそこで三橋と今井君が喧嘩したり色々あって、あの二人はとうとうお別れの時間の様だ。
私達は川崎さんの方を追いかけてとある公園に行きついた。
そこには昼間見た他校の男が居て、川崎さんに泣きついているようだった。
｢……事情は分かるけど自分の彼女に何させてんだよ｣
ボソリと呟いた言葉に伊藤君は低い声で同意し、男に声をかけた。
｢今まで色んな悪ぃヤツらに会ったけどよ。お前みたいに酷ぇやつは初めてだぜ｣
伊藤君は真面目な性格だから許せなかったんだろう。時折入る三橋の茶化しも軽く流していた。
｢……やられたくなきゃ殴り返してこい｣
｢やめろよ伊藤｣
｢今井ぃい！！！！｣
今井君の登場に男はブルブルと震え出し川崎さんにしがみついて助けを求めている。
そんな中、川崎さんは前に出て頭を下げた。
｢……ごめんなさい！今井さん｣
｢……俺が悪いんだ殴るなら俺を殴れくらい言えねぇのかよ！！｣
｢そんな臭いこと言えねぇよなｧ？｣
｢まーそんな事言える人間なら最初からこんなことに彼女使ったりしないでしょ｣
伊藤君の気持ちは分かるが、コイツはそんな出来たやつじゃないよ、多分。
今井君は川崎さんにお礼を言って帰って行った。
｢ありがとうって……はは、超かっけーじゃん今井君。……川崎さん、お疲れ様。嘘つくのしんどかったでしょ｣
川崎さんの方へ向き直し小さなアメを差し出すと、目を見開いて驚いていた。
中々受け取らないのでちょっと強引に掌に押し付ければ、頭を下げられた。
｢Aさん…すいませんでした！｣
｢いやいや、私に謝る事じゃないし。今井君が良いなら良いんだよ。｣
｢……本当に、申し訳ないことを…｣
｢うん、自覚があるなら大丈夫だって。今井君優しいし｣
それよりも、と男の方へ視線を移せば、ビクリと体を震わせていた。
｢君も、川崎さん……明美ちゃんが好きならこんなことさせちゃダメだよ｣
彼からの返事は無かったが、これ以上私が首を突っ込むことでもないのでそのままにした。
｢じゃ、私あの三人追いかけるから｣
｢あ、はい！あの、Aさんありがとうございました｣
｢いーえ、そのアメ美味しいから食べてね明美ちゃん｣
笑顔でそう言えば、明美ちゃんも微かに微笑んでくれた。
因みにあの三人は見つからず、早々に諦めた私は家に帰ったのだった。
……待っててくれてもいいじゃん！！！
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わらびもち子(プロフ) - まいかさん» わー！間違えてましたね！ご指摘ありがとうございます！！ (2018年11月22日 17時) (
レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
まいか(プロフ) - 42話の相良君のセリフ「お前ら二人料理してやろうか？」じゃなくて「お前ら二人立てねえようにしてやろうか」です (2018年11月22日 17時) (レス) id: 60967a6998 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - カナリアさん» そう言って頂けて嬉しいです！！ありがとうございます！ (2018年11月21日 23時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア - おもろい！更新見たいです!!!楽しみにしています!!! (2018年11月21日 1時) (レス) id: 207c22caf3 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - 御堂さん» 楽しみって言葉がとっても嬉しいです...！更新がんばります！ (2018年11月17日 16時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わらびもち子 | 作成日時：2018年11月10日 21時
