34話。 ページ36
放課後。三橋と伊藤君と一緒に帰っていると二人に何故か心配された。
｢Aちゃんなんか今日ぼーっとしてない？｣
｢……え？そう？｣
｢お前体調悪いなら帰れよ｣
｢いや今帰ってるし元気だし｣
平気だよ、と言えば二人は無理すんなよと言ってくれた。あら優しい。
｢……ん？ねぇ、あれって…｣
細めの道にいる二人の男女。女の子の方は明らかに川崎さんだった。
男の方が川崎さんの肩を抱いて歩いていってしまう。
｢……今井、二股かけられてたんだ｣
｢……あぁ、可哀想だな、ちょっと…｣
｢……うん、流石にね…｣
しんみりとした空気が流れる。
二股なんて……そんな子には見えなかったんだけどなぁ。
今井君を不憫に思っていると、突然二人がこれ以上無いくらいに笑いだした。
｢ｱｰﾋｬﾋｬﾋｬﾋｬ！！！！！ﾌﾞｯﾌｫ！！！｣
地面でじたばたしたり意味不明な行動をする二人。
道行く人達に見られてすごく恥ずかしい。
｢ちょっと二人とも！……もう、私帰るからね！！｣
｢ちょちょ、待てって！……ﾌﾞﾌｫ、くっくくく…い、今井のおデート見に行こうぜ｣
誘ってるような形だけど、実際は腕を引っ張られて喫茶店に連れてこられた。
本棚の影から顔を出して二人を観察する。
｢ねぇ、こんなことしたら可哀想だよ……？｣
｢いいんだよ今井だし｣
三橋と伊藤君は楽しくて仕方ないのか、ニヤニヤとしながら二人を観察しては爆笑を必死で抑えている。
いやまぁ、今井君が川崎さんの髪の毛を吸い込んだのは流石に私も笑っちゃったんだけど。
｢今井さんに実は、お願いがあるんですけど…｣
｢なになになに、なに？何でも言って！君の為なら、出来ないことも絶対、出来ると思うから！｣
｢うわ今のちょっとキュンとした｣
｢はぁ？！何言ってんだA！……もう我慢出来ねぇ｣
｢いやなんか屈託のない笑顔と相まっていい台詞だったよあれはってちょ、三橋！」
私と伊藤君の止める声も聞かず二人の前に出ていく三橋。
｢オイ今井〜！明美ちゃんにはなぁ、本命の彼氏がいるんだよォ！！｣
ガタッと音を立てて立ち上がった所を見ると、二股は本当みたい。
今井君と三橋は煽り合い、喧嘩を始めそうな雰囲気を出していたが……
｢……キャラメルくれたね｣
｢なんなんだアイツ｣
今井君が余裕を出してきたことで喧嘩にはならなかった。が、あの二人の料金を私達が払うことになってしまった。
………何故。
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わらびもち子(プロフ) - まいかさん» わー！間違えてましたね！ご指摘ありがとうございます！！ (2018年11月22日 17時) (
レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
まいか(プロフ) - 42話の相良君のセリフ「お前ら二人料理してやろうか？」じゃなくて「お前ら二人立てねえようにしてやろうか」です (2018年11月22日 17時) (レス) id: 60967a6998 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - カナリアさん» そう言って頂けて嬉しいです！！ありがとうございます！ (2018年11月21日 23時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア - おもろい！更新見たいです!!!楽しみにしています!!! (2018年11月21日 1時) (レス) id: 207c22caf3 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - 御堂さん» 楽しみって言葉がとっても嬉しいです...！更新がんばります！ (2018年11月17日 16時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わらびもち子 | 作成日時：2018年11月10日 21時
