特別能力者 ARS part５ (ページ5)

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８５　翔side ページ5

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翔「いたたたっ。」

俺は、目を覚ました。

ここは、一体どこなんだ。

辺りは真っ暗で、何も見えない。

ただ、体のあちこちが痛い。

手の平に、生ぬるい感触がある。

手首と足首は、抑えつけられている感じ。

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ようやく、目が暗闇に慣れてきた。

翔「うわぁっ。」

手の平は、赤の液体で染まっていた。

ボタボタと、床に血が落ちていく。

そして、予想通り手足は、

逃げられないようにがっちりと、

柱に固定されてしまっている。

翔「はあ。」

自然と、ため息が出てきた。

今頃、メンバーはどうしているのだろうか。

なんて、思っているのだろうか。

裏切られたって、思われていたらどうしよう。

そしたら、涙がこぼれてきた。

この涙が、何の意味を表しているのかは、

分からない。メンバーに嫌われたかもという、

思いからきた、涙かもしれないし、

見えない恐怖からきた、涙かもしれない。

止まることも知らない涙を、

拭うことすら、許されない。

最初から、こんな運命だったのかな。

そんなことを考えている時、

扉が開く、音がした。