彼氏欲しいとは言ったけどさあ【夏油傑】【呪術廻戦】

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「夏油くん、報告書持ってきたよ。」





先程夏油くんに頼まれた報告書を持って、私は彼の
自室へと向かった。緊張を和らげるように深く深呼吸をして、声をかければ「今行くよ。」と中から篭った声が聞こえた。









「お待たせ。ごめんねわざわざ、ありがとう。」



「う、うん。書けるとこは書いてあるからあと
お願いしますっ、！」





緩いスウェット姿で出てきた夏油くんは、片手を扉に置いて笑顔で書類を受け取った。








「わかった。じゃあまた.....」








ちらりと視界に入る夏油くんの部屋を見て
一瞬、先日の事を思い出す。

















「どうかした？」






「あ、.....なんでもない！じゃあまたっ、」









不意に顔を覗き込まれ驚いた私は
慌てて背を向けて歩き出した。








先日の事で私を怖がらせたと思ったのだろうか。
部屋に入れようとせず、皆といる時より手早く
やりとりを済ませた夏油くん。








____私に、気をつかってくれたのかな。












なんて、気のせいか。









背を向けて歩く私に夏油くんが言った。









「また明日。」









なんだか背中がじんわり温かかった。










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