▽ ゲスな三角関係。△ (ページ7)

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ココアページ7

それからは２人であてもなくふらふらと街を歩いていた。

「ねえねえ、自動販売機でジュース買っていっていい？」

わたしはココアが飲みたくてこういうと

「じゃあさ、じゃんけんして負けた方がジュース奢ろうよ」

深瀬くんが提案した。

「うん、いいよ」

「絶対負けないぞ～」

じゃんけんぽんで出したのは

「あり、負けちゃったよ」

深瀬くんがグー

わたしがパー

結果はわたしの勝ち。

「今回だけだよ」

深瀬くんは不貞腐れながら５００円玉を自動販売機に入れる。

「んで、どれがいい？」

少し背の高い自動販売機を見上げながら深瀬くんが聞く。

「これ」

わたしは缶のココアを指で指す。

ボタンを押す音がしたと共に、ゴロンと缶が落ちる音がした。

「ん」

「ありがと」

深瀬くんからココアを受け取ると手が温もってじんわりと暖かくなった。

深瀬くんは缶のコーヒーを買っていた。

「苦いやつ、飲めるの？」

わたしが缶のプルタブを開けながら聞くと

「うん。甘いやつ無理」

深瀬くんも缶のプルタブを開けながら答えた。