07.進路 ページ8
sideA
｢えー、お前らも3年ということで！！
本格的に将来を考えていく時期だ！！｣
午前授業最後の時間。
襲ってくる眠気に耐えながら、総合の授業を受ける。
｢今から進路希望のプリントを配るが皆!!!｣
教壇に立つ先生は熱くなりながら話す。
と、配るはずのプリントを宙へ放り投げた。
｢だいたいヒーロー科志望だよね｣
途端にクラスのみんなが個性を使い出す。
学校では個性発動は禁止ではなかっただろうか
規律も守れないやつがヒーロー志望かよ…
と、心の中で呆れた。
｢せんせえーー｢皆｣とか一緒くたにすんなよ！｣
教室の左斜め前の方から聞こえてきた声。
勝己だ。
｢俺はこんな"没個性"共と仲良く底辺なんざ行かねーーー、よ｣
相変わらず暴君だなぁ…
そうやって、すぐ人の個性を"没"呼ばわりしてさ。
｢あ確か爆豪は…｢雄英高｣志望だったな｣
その言葉に皆がざわつく。
私の胸も一緒にざわついた。
うそ、え、え？？
勝己が、雄英？
まってよ、
それじゃぁ…＿＿＿＿＿＿
自分の夢を堂々と語ることに浸る勝己に先生の平凡な声が言った。
｢そういやあ緑谷も雄英志望だったな｣
一斉に周りの目が出久に向く。
私は安堵し、そして出久が危ないことにまた不安になった。
案の定、出久は勝己に机を爆破され、皆の前で馬鹿にされ、笑われ…
見てられなかった。
『やめなよ。』
そう言って壁に追い詰められた出久と勝己の間に割って入ったのは、多分無意識だ。
そうじゃないと私はこんな鬼の形相をした勝己の前に立とうとなんて思わない。
きっと今日は無傷では帰れない。
そう思ったのであった。
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筍(プロフ) - 波瑠さん» ありがとうございます (2019年3月21日 1時) (
レス) id: 1e3fb893f2 (このIDを非表示/違反報告)
波瑠(プロフ) - 18席と推薦に２席で２０人 (2019年3月1日 19時) (レス) id: 977f6c68bb (このIDを非表示/違反報告)
筍(プロフ) - ロムさん» 楽しんでいただけて幸いです (2017年7月12日 0時) (レス) id: 515ac75390 (このIDを非表示/違反報告)
ロム - 作者様の小説のおかげです。ありがとうございます！ (2017年7月9日 19時) (レス) id: 693a45f20e (このIDを非表示/違反報告)
ロム - ああっ！更新されてる！とパソコンの前で叫んだ私は、今日も正常に動いています。 (2017年7月9日 19時) (レス) id: 693a45f20e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：筍 | 作成日時：2017年6月19日 1時
