46.告白 ページ48
sideA
午後の授業はヒーロー基礎学だった。
内容は、敵との戦闘を想定した対人戦闘訓練。
私は常闇たちのチームに入り、勝利を収めて無事に終了。
充実した訓練ではあったが、私の頭の中は空っぽだった。
放課後になり、教室は賑わっている。
訓練で知った、クラスメイトの個性などの話題がひっきりなしに続いていて、いかにも高校生と言った感じだ。
｢Aちゃんも個性凄かったね！｣
｢迫力あった〜！｣
｢A、今日暇だったらＣＤショップ行かない？｣
葉隠さん、芦戸さん、響香が同時に話しかけてくるが曖昧に返事をして教室を後にする。
今日は早く帰って早く寝よう。
そんな気分だったので、靴箱で一人で靴を履き替えていると、ドタバタと誰かが走る音が聞こえた。
足音は徐々にこちらへ向かってくる。
緑の縮れ毛が見えた瞬間に、私は靴箱の影にしゃがんだ。
顔を合わせにくいのだ。
生憎あっちは私に気づいてい内容で、ボロボロの腕で、息をあげながら外へ出ていった。
あんな怪我をしていて、何をするつもりだ。
純粋に心配になって、追うように外へ向かった。
｢これだけは…｣
誰かと話す声。
外に出てみると、勝己と出久がいた。
帰ろうとしている勝己を引き止める形で、出久が立っている。
｢人から授かった"個性"なんだ。｣
聞こえたのは、出久のハッキリとした言葉。
無個性の出久が、個性を誰かから授かった…？
｢誰からかは絶対に言えない！言わない…でも、コミックスみたいな話だけど本当で…！｣
｢いつかちゃんと自分のモノにして"僕の力"で君を超えるよ｣
いつもの出久では考えられないほどその言葉はスッキリとしていて。
出久の瞳は凛々しかった。
それを見て、心のモヤが晴れていくようで。
私は何に悩んでいたんだと馬鹿馬鹿しくなった。
勝己との話を終え、出久が校舎に戻ろうとして足を止めた。
目にはしっかりと私が映っている。
よし、言おう。
ちゃんと、伝えよう。
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筍(プロフ) - 波瑠さん» ありがとうございます (2019年3月21日 1時) (
レス) id: 1e3fb893f2 (このIDを非表示/違反報告)
波瑠(プロフ) - 18席と推薦に２席で２０人 (2019年3月1日 19時) (レス) id: 977f6c68bb (このIDを非表示/違反報告)
筍(プロフ) - ロムさん» 楽しんでいただけて幸いです (2017年7月12日 0時) (レス) id: 515ac75390 (このIDを非表示/違反報告)
ロム - 作者様の小説のおかげです。ありがとうございます！ (2017年7月9日 19時) (レス) id: 693a45f20e (このIDを非表示/違反報告)
ロム - ああっ！更新されてる！とパソコンの前で叫んだ私は、今日も正常に動いています。 (2017年7月9日 19時) (レス) id: 693a45f20e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：筍 | 作成日時：2017年6月19日 1時
