41.個性把握テスト ページ43
sideA
突然の、個性把握テストという名の特殊な体力測定実行宣言。
中学の頃と同じような種目。
違うのは、個性の発動が許可されていること。
中学の頃は全員が個性の発動禁止のテストだったので、悪目立ちはしなかった。
むしろ、良い方で目立っていた。
しかし、個性を発動して測定記録が伸びるのは一人だけではない。
私が記録を以前より伸ばしても、皆も同じように伸びるからそれを上回る記録を叩き出さないと上にはいけない。
そう理解すると突然不安になった。
そんな考え事をしているあいだに、勝己がハンドボール投げをして見せ、大記録を叩き出し、そして相澤先生が爆弾発言をかました。
｢よし、トータル成績最下位の者は見込みなしと判断し除籍処分としよう｣
周囲がザワつく。
いくら雄英だからって、入学初日に除籍処分なんて許されるのか。
しかしやると決まったものにごちゃごちゃ言っても仕方が無い。
やるなら全力でやりたい。個性の加減は大丈夫だろうか。まぁやってみればいいか。
何事もまずはチャレンジが大切だ。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。
【第一種目 50ｍ走】
｢3秒04秒！｣
グラウンドに響いた相澤先生の声は、朝に勝己と言い争いをしていた飯田という男子生徒の記録だった。
『3秒台ってなに、』
思わず変な独り言をこぼしてしまう。
｢個性、エンジンらしいんだ。走りとか速度の必要な攻撃とかに特化した個性だよね、｣
いつの間にか隣にいた出久が、瞳を輝かせながら話してきた。
｢ヒーローになったら活躍しそうだ｣
しかしその目には不安も混じっているようで。
『緊張してきた』
｢僕も｣
『緊張移さないでよ、』
冗談混ざりに笑ってみると、ごめん、笑われた。少しは緊張も解れただろうか。
出席番号も終わりの方に近づき、個性発動の準備をすることにする。
私の個性はこの種目に活かせるだろうか。
クラスメイトを見ていると、必ずしも地に足を付けて走らなければいけないわけでは無さそうで、レーザーや爆発を使って体を中に浮かすことも許されるらしい。
もういっその事衝撃放出で空を飛んでしまおうか。
しかし、あまり飛びすぎると時間のロスになる。
『微妙なラインを保って…風圧とかも考慮して…』
その場にしゃがんで自分の手を下敷きに足で思いっきり踏み始めると、隣にいる出久が目を丸くした。
｢ちょ！？Aちゃん！？そんな緊張の解し方は…！！！！｣
そういえば、まだ出久には個性を話していなったか。
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筍(プロフ) - 波瑠さん» ありがとうございます (2019年3月21日 1時) (
レス) id: 1e3fb893f2 (このIDを非表示/違反報告)
波瑠(プロフ) - 18席と推薦に２席で２０人 (2019年3月1日 19時) (レス) id: 977f6c68bb (このIDを非表示/違反報告)
筍(プロフ) - ロムさん» 楽しんでいただけて幸いです (2017年7月12日 0時) (レス) id: 515ac75390 (このIDを非表示/違反報告)
ロム - 作者様の小説のおかげです。ありがとうございます！ (2017年7月9日 19時) (レス) id: 693a45f20e (このIDを非表示/違反報告)
ロム - ああっ！更新されてる！とパソコンの前で叫んだ私は、今日も正常に動いています。 (2017年7月9日 19時) (レス) id: 693a45f20e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：筍 | 作成日時：2017年6月19日 1時
