38.教室 ページ40
saidA
出久と緊張しながらドアを開ける。
｢机に足をかけるな！雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないか！？｣
｢思わねーよてめーどこ中だよ端役が！｣
教室に一歩踏み出すや否や聴こえてくる怒鳴り声。どうやら聡明中の飯田という人と勝己が言い争ってるらしい。
私には関係がない。
それよりも、教室の後ろの方に知った顔を見つけて嬉しくなった。早速そちらへ向かう。
『轟、おはよ』
｢ぁあ、Aか。｣
短い返事の後、なんか制服変な感じするな、と言われた。
それは雄英生は似合わないという事かと思ったが、そう言えば轟は私のジャージ姿しか見たことがなかった気がする。
そりゃ轟からしたら不自然なわけだ。
『轟は、いかにもってかんじ』
｢それ、褒めてんのか？｣
『たぶん、』
なんて軽く会話を交わし、自分の席を探す。
それにしてもおかしい。席を探す内に気づいたが、机が一つはみ出しているのだ。
確か定員は18名ではなかっただろうか。
推薦を合わせても20人。
しかし、数えてみると確かに21席ある。
誰かが特例で合格したという事か。
雄英はやはり自由だな、と思った。
｢ね、｣
突然後ろから声をかけられ、少し驚く。
『えっ、えっと…』
見たことも無い女子に戸惑っていると、耳郎響香、と自己紹介された。
『それで、耳郎さん。どうしたの？』
｢そのストラップ、こないだフェスで有名になったバンドのだよね｣
とても驚いた。まさか好きなこのバンドを知っている人がいるとは。
二年前にたまたまプレゼントマイクのラジオで紹介されていて、完全にその魅力にハマった。しかしまだまだマイナーで、こないだのフェスで少し知名度が上がったくらいなのに。
『耳郎さんも、このバンド好きなの？』
胸が踊る。
｢うーん、あんまり詳しくないんだけど、ドラムのソロが結構曲に取り入れられてて、シンプルなのに迫力あるサウンドになってて好みではあるよ。｣
笑いながら話す耳郎さんを見ていると、本当に音楽を好きなのが伝わってくる。
しかもこのバンドの良いとこが分かっていて、同士を見つけたようで勝手に舞い上がった。
耳郎さんとはいい友達になれそうだ。
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筍(プロフ) - 波瑠さん» ありがとうございます (2019年3月21日 1時) (
レス) id: 1e3fb893f2 (このIDを非表示/違反報告)
波瑠(プロフ) - 18席と推薦に２席で２０人 (2019年3月1日 19時) (レス) id: 977f6c68bb (このIDを非表示/違反報告)
筍(プロフ) - ロムさん» 楽しんでいただけて幸いです (2017年7月12日 0時) (レス) id: 515ac75390 (このIDを非表示/違反報告)
ロム - 作者様の小説のおかげです。ありがとうございます！ (2017年7月9日 19時) (レス) id: 693a45f20e (このIDを非表示/違反報告)
ロム - ああっ！更新されてる！とパソコンの前で叫んだ私は、今日も正常に動いています。 (2017年7月9日 19時) (レス) id: 693a45f20e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：筍 | 作成日時：2017年6月19日 1時
