55.襲撃 ページ8
sideA
｢敵ンン！？バカだろ！？ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホすぎるぞ！｣
｢先生侵入者用センサーは！｣
｢もちろんありますが…！｣
｢現れたのはここだけか…学校全体か…何にせよセンサーが反応しねぇなら向こうにそういう事が出来る"個性"がいるってことだな｣
周りが皆パニックに陥っている。
嫌だと騒ぎ出す人や、恐怖に足が竦んでいる人もいた。
しかし轟は、やけに冷静だった。
相澤先生の指示により、私たちは現在地で通信を試す事に。相澤先生はというと一人であんな集団に突っ込んでいって。
それが昔の記憶と重なって、息が上がった。
当然ながら通信なんて敵に妨害され繋がらず、扉に向かって走ることになった。
校舎へ戻れば、プロヒーローが沢山いる。
そこまでの辛抱だ。
走る最中、轟に声をかけられた。
｢息上がってんぞ、大丈夫か｣
さっきまでの話し方とは何か違う気がして、さっきのがギラギラした尖った話し方だとして、こっちは優しくて丸みを帯びたような。
そういえば私の知ってる轟はこっちだった気がする。
本心はどっちの轟なのだろうか。
『たぶん、大丈夫』
考え事を無理やり頭から追い払ってとにかく前へ進む。
出口まであと数歩と言うところで、目の前がが真っ暗になった。
｢平和の象徴オールマイトに息絶えて頂きたいと思ってのことでして｣
不気味な話し方をする黒いモヤのような人。
勝己や切島が飛び出すも、実態がないのか攻撃が効いていない。
突如私たちを包んだその黒いモヤは、完全に触れてはいけないものだと直感でおもった。
何が起きるか分からないからこそ、早くこの外に出なければならない。
そう考え、足を動かしても手遅れなようで、一瞬の瞬きの隙にその不気味な渦に吸い込まれていたらしい。
目を開けると下は業火。
燃えるビルや家の真下に落ちた。
上手く手から着地して衝撃を吸収する。
わたわたしていても仕方が無い。
こういう時ほど冷静に、正常な判断をしないと本当に生き残れない。
『今自分が出来ること…』
オールマイトが狙われている今、自分が出来ることとは敵らを倒して救出を呼ぶことしかないだろう。
こんな所で死ぬ訳には行かないんだ！
強ばった顔を1度思いっきり叩いた。
もちろん吸収はしていない。
『やるしか…ない！！』
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筍(プロフ) - ミオさん» ありがとうございます！！嬉しいです！！頑張ります！！(TT) (2018年1月4日 2時) (
レス) id: 515ac75390 (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - 更新楽しみにしています！頑張って下さい！ (2017年12月2日 11時) (レス) id: 95fb949c38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：筍 | 作成日時：2017年9月10日 5時
