59.いざ ページ12
no side
｢出入口を押さえられた…こりゃあ…ピンチだなぁ…｣
呟く手だらけの男は、どこか不機嫌そうだ。
｢このウッカリヤローめ！やっぱ思った通りだ！
モヤ状のワープゲートになれる箇所は限られてる！そのモヤゲートで実態部分を覆ってたんだろ！？そうだろ！？｣
爆豪は、男とは反対に生き生きとした表情で考察を語っている。
ヒーローらしからぬ言動で、しかし敵を動かさないヒーロー志望の彼を、手だらけ男は狙っているようだ。
｢攻略された上に全員ほぼ無傷…すごいなぁ最近の子どもは…恥ずかしくなってくるぜ敵連合…！｣
『敵連合…？』
その場にいた少女が呟く。
そこでやっと周りの生徒が彼女がそこにいることに気が付いたようだ。
｢おい、A、下がっとけ。｣
｢てめえ引っ込めや！｣
｢ちょ！？Aちゃん！！？？｣
切島を除いて皆がみんな女生徒に避難しろと言うのだが、彼女は戻る気がないようだ。
『人手は多い方いいと思う』
｢Aがやるっつーなら覚悟あるって事だろ！｣
そんなことを話している間にも、敵連合は動く。
｢脳無、爆発小僧をやっつけろ。出入口の奪還だ。｣
どうやら脳の敵は、脳無と言うらしい。
脳無は男の指示に従うようで、ワープゲートを使ってバックドロップを受けた体制から起き上がる。
轟の個性で凍らせた部分がらバキバキと音を立てて崩れる。
そこにいる誰もが息を飲んだ。
｢皆下がれ！！なんだ！？ショック吸収の"個性"じゃないのか！？｣
オールマイトが生徒に下がるよう指示するが、その場から動ける者などいなかった。
視線は脳無に釘付けになっている。
｢別にそれだけとは言ってないだろう。これは"超再生"だな｣
呟く男。
不気味な音を立てて繊維から再生していく敵。
じわじわと戦意を削られていく様だ。
そして完全に再生が終わる前に、いきなりこちらへ向かってくる。
次第に足を早めているようで、すぐに彼らに拳が届いてしまいそうだ。
と、狙いを定めた脳無は爆豪に向かって殴りかかる。
｢かっちゃん！！！｣
衝撃で大きく揺れた地面と生まれた突風。
あまりの速さに誰もが目を疑った。
そこに立っていたのは、爆豪勝己ではなく、血を吐くオールマイトだった。
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筍(プロフ) - ミオさん» ありがとうございます！！嬉しいです！！頑張ります！！(TT) (2018年1月4日 2時) (
レス) id: 515ac75390 (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - 更新楽しみにしています！頑張って下さい！ (2017年12月2日 11時) (レス) id: 95fb949c38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：筍 | 作成日時：2017年9月10日 5時
