まつげちゃんの好きな人 (ページ16)

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じゅーごページ16

Aside

0時過ぎ

ゲストの数も増えてきて、また1人男性ゲストがきた

あれ、Geroさん？

キョロキョロしながらフロアに降りてきた

Geroさんだ
来てくれたんだ

私は2時まで踊り、すぐに控え室にはけた

急いで化粧を落として着替えてフロアへ向かった

Geroさんに近付く
あぁ、やっぱりかっこいい

『Geroさん！お待たせしました！Aです！』

Geroさんの耳元で伝えた

G「え！Aちゃん！？なんで！？」

『Geroさん来た時から分かってましたよ！』

G「うそ！？見えてたんですか！？」

『はい！見えてました！場所変えましょ！』

はぐれたくなくて、私はGeroの手を握った

あったかい手
遠慮して優しい握力で私の手を握ってくれた
少しでも離れたらもう会えないんじゃないかと思うと私はGeroさんの手を強く握ってしまった

その後は私のお気に入りの場所へ移動し
私がまつげちゃんだということ
活動を休止した理由を伝えた

なぜかGeroさんには知っててほしかった
みんなに忘れられても必要とされていなくても繋がりがほしかった

また活動したいなーなんてほんの淡い希望を口にしてしまった

困った事あったら助けるよと言うGeroさんの言葉に期待してしまう

帰りのタクシーでは私はGeroさんに電話番号を渡した

捨てられてもいい
ただ面倒には思われたくない
そんな思いから決定権をGeroさんに委ねた

彼は私を受け入れてくれた

エントランスに入るまで見届けてくれたGeroさんの姿が目に焼き付いて離れない

その日はドキドキして眠れなかった