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壱 ページ5
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『………?』
「ぁ、あの切符を拝見してもよろしいでしょうか」
『ぇ?ぁ、あーすみません!』
列車では車掌に切符を見せる儀式があると聞いたことがある。
ボクは慌てて切符を取り出した。
ふと、車掌が持っている物(
瞬間
「痛ッ!」
反射的にそれを叩き落としていた。
『ごごごごめんなさい!』
無意識とはいえ一般人に手を出してしまった。
己の行動に戸惑い慌てて謝るも、車掌は傷めた手をさすり俯いているため表情が見えない。
え、これって隊律違反?やばくないヤバくないやばくない!?
背中の冷や汗が止まらないんだけど!?
ボクはおろおろ狼狽えていると
《 キミ邪魔だよ 》
『ッ!!』
反響音が頭に響く。と同時に座席が横から飛んできてボクを攻撃してきた。
腕で守ったが勢いは殺せず、壁に頭を強打。
視界が揺らぎ意識が遠のく。
《 おやすみ 》
────カチッ
視界が閉じる瞬間に聴こえた声と音に誘われてボクは深い眠りへと落ちた。
──────!
──ぃ!
「A!」
ボクの目の前には、千鶴姉さんと薫兄さんが心配そうに覗き込んでいる光景があった。
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