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………………!……


誰かが、呼んでいる。



………………ん!…………



姉さん?



それとも……はじ「Aちゃん!!」


強く揺すられたことにより、深い意識から強制的に浮上した。

開かれた視界にまず入ってきたのは

「Aちゃん!」
桃色。今にも泣きそうな表情の甘露寺蜜璃(かんろじみつり)だった。



「こ、恋柱…様」
『Aちゃぁあん!』
ボクと目が合った恋柱様が飛び込んでくる。
鳩尾に命中し、呻き声に加えて何かが口から出てきそう。禰豆子より強っ!!
白目を向いたボクを恋柱様は更に泣き叫んだという。



...



「もー、会いに来たらうなされてたから私凄くびっくりしたわ!」
頬を膨らませむくれる姿はなんとも愛らしい。
蛇柱様が惚れるわけだ。

じゃなくて、

『うなされていた?』
そういえば、何か夢を見ていた気がするけど……思い出せない。

それより、先程の衝撃で腹部辺りが気持ち悪い。痛みに鈍感なボクでも感じるのだからよっぽどだろうな。

『恋柱様も刀の新調ですか?』

刀……そう、ここは日輪刀の刀鍛冶を生業としている人達の里。
前回の任務でダメになってしまった刀を新しくて作ってもらっている。

「それがねぇ。私の刀って適度に調整が必要みたいなの」
Aちゃんは新しい刀?

『はい。折れてしまったので』

ついでに姉達の遺してくれた二振りも研いでもらっている。

「なら、一緒に温泉に入りましょう!」
ここの温泉はお肌つるつるになるの!!
善は急げだわ!早速行きましょう!

そう言ってボクの手を引く恋柱様。

『ちょっ、恋柱様ちょっと待って!』
なんの準備もしていないし、ボク今 寝起きやねん。

「あら大変!私ったら急ぎすぎちゃったわ!」
ごめんなさい!穴があったら入りたいぃ!

赤面でしゃがみこむ恋柱様。

『恋柱様、ボクは準備をしますので「わかったわ!先に行ってるのね!」……ぁー、はい』

早く来てねー!!
颯爽と走っていく恋柱様。

嵐が去ったような静けさが辺りをみたす。


落ち込んだかと思ったらもう嬉しそうな笑顔。
ほんと、コロコロと表情の変わる人だ。
ボクの周りにあまりいなかったなこういう人。

無意識に緊張していた体から力が抜けた気がした。

『っと、急がなきゃ』
手早く湯浴みの準備をして早々に部屋を出た。





.

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抹茶って美味しいよね(プロフ) - 最新されるのを待ってます!面白いですし、続きが気になります!頑張ってください!! (2020年5月25日 9時) (レス) id: 8bfe17f4aa (このIDを非表示/違反報告)
桜彩 - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2020年5月2日 23時) (レス) id: bb1ea0f399 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タートル | 作者ホームページ:http  
作成日時:2020年2月6日 1時

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